一昨日の、6年生の卒団式後の壮行試合での出来事。
最後の試合は、6年生対5年生の試合(20分ハーフ)で行われた。6年生は人数が多いので前半・後半で総入れ替え。5年生は全員(13人)での対戦となった。
学校のグランドは、体育の授業などで引かれたと思われる「ライン」がところどころ残っていた。招待試合など対外試合を行う場合は、サッカーの試合に関係のないラインはできるだけ消しておくようにするのだけれど、うちうちの試合だったので、そのままサッカー用のラインを追加しただけの状態だった。
当日引いたサッカー用のラインは、風の影響などで薄くなっていて、ペナルティーエリアの境界が分かりにくい状況にはなっていた。
5年生のゴールキーパーのK君が、ボールを手で保持したまま、「するするする」とペナルティーエリアを越えて出てきた。恐らく、その先の関係のないラインをエリアの境界だと勘違いしたのだろう。
正規のラインの手前でパントキックや投げる動作に入らなかったので、瞬間的に「たぶん勘違いしている」とは思ったものの、既に6年生との点差は大きく開いていたので、あえて「気付かないフリ」をするつもりでいたら、6年生の選手から「ハンド」というアピールがあった。
「いいからそのまま続けよう。」っていうつもりだったのだけれど、副審もフラグを振ってファウルサポートをしてくれている。
って、副審はK君のお父さんじゃん。
そっか、お父さんが息子の反則ををきちんと認定して、相手チームにフリーキックを与えようとしているのに、それをキャンセルしてプレーを続けさせるものなんだし、やっぱり常にきちんと境界線を意識させるという指導も大切かな、ということで、笛を吹いてハンドをコール。
当然再開場所は、ペナルティーエリアのすぐ外側になるので、再開ポイントまで素早く走っていって、ポイントを指示し、ボールが再開ポイント付近に置かれたことを確認して、すばやくその場から離れた。
もちろん、6年生チームの「クイックスタート」の権利を消滅させないために。
6年生から「PKじゃないの?」という質問のような声があがっていた。「違うよ~。ゴールキーパーは自陣ペナルティーエリアから1歩外に出た瞬間から、フィールドプレーヤー扱いになるんだよ。だからこの場所からの直接フリーキックだよ」と回答。(過去記事 「ゴールキーパーのハンドリング」 参照。)
5年生は、みんなでゴール前を固めよう、といった感じで、「ああでもない」「こうでもない」と言っている。ボールへの意識が希薄になっている選手多数。当然、相手チームが「クイックスタート」して攻めてくるかも知れない、ということは全く警戒していないのはもちろん、「壁」になってボールをブロックしようとする選手もなし。
一回、本番の試合で「痛い目」に合うと「意識」が変わるかなぁ・・・。
もちろん、相手チームがクイックスタートできないように、明らかに再開ポイントに置かれたボールに不用意に近づけば、「遅延行為」あるいは「既定の距離を守らない」という理由で警告される可能性はあるのだけれど・・・。
一方、6年生の状況は、というと、6年生は6年生で「もたもた」していて、クイックスタートすればかなりの確率で得点できる状況になっているのに、早くリスタートしようという気配が全く感じられない・・・。
ま、我が団の場合、監督以下、相手チームのスキを突いて得点することを狙ったりすることを積極的に教えるような指導はしていないから、当然といえば当然かなぁ。
ただ、相手チームのスキを突いて得点することを積極的に教える必要はないと思うのだけれど、相手チームが自分たちのチームのスキを突いて得点することを狙ってくる可能性があるので、その対策だけは教えておいても良いと思うのだけれど・・・。
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ということで、明日更新予定の記事では、主審から「遅延行為」や「既定の距離違反」で警告されることなく相手チームのクイックスタートを防ぐ方法・対策について記事にする予定です。
いつもは、審判側からの目線で記事にしていますが、明日は指導者側からの目線(?)で記事にしてみたいと思います。
審判側からの目線での過去記事は、「フリーキック時の壁の操作(その2)」 をどうぞ。
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「フリーキック時の壁の操作(その2)」
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「ゴールキーパーのハンドリングの記事のおまけ」
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