3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
「相手競技者に干渉する」のFIFAの解釈

 

昨日の記事では、2005年にFIFAから出された、オフサイドの適用に関する指示のうち、「プレーに干渉する」とはどういうことなのか、ということを確認しました。

 

今日の記事では、「相手競技者に干渉する」とはどういうことなのか、ということを確認します。

 

競技規則 第11条 オフサイド

反則

ボールが味方競技者によって触られるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによってよのときのプレーにかかわっていると主審が判断した場合にのみ罰せられる。

●プレーに干渉する。または
●相手競技者に干渉する。または
(後略)


 

と競技規則本文側に書かれていて、ガイドライン側には

 

競技規則 ガイドライン 第11条 オフサイド

定義

”第11条-オフサイド” の考え方により、次の定義が適用される

(中略)
●”相手競技者に干渉する” とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、相手競技者の動きを妨げる、しぐさや動きで相手競技者を惑わす、または混乱させると主審が判断し、それによって相手競技者がボールをプレーするまたはプレーする可能性を妨げることを意味する。
(後略


と書かれています。 

 

(2013.08.28 追記。

上記の文章は、2013年度の改正で見直され、一部変更されています。ルール自体の変更はありませんが、解釈に幅が出ないようにより明確に表現された形となりました。改正後の文章を載せておきます。

●〝相手競技者に干渉する〟とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、またはボールへ向う相手競技者にチャレンジすることによって、相手競技者がボールをプレーするまたはプレーする可能性を妨げることを意味する。

追記ここまで。)

 

では、問題です。(昨日、紹介したPDFファイルをしっかりご覧になった方には恐らく簡単な問題ですが・・・。)

 

オフサイドポジションにいた選手の進行方向にスルーパス(ボール)が出て、付近にいた守備側の選手が、そのオフサイドポジションにいた選手につられるように追走しましたが、オフサイドポジションにいた攻撃側選手はボールに触れることなく、最終的に2列目(オンサイド)から飛び出した攻撃側選手がボールに触れました(オフサイドポジションにいた攻撃側選手は、守備側選手とは接触していません)。

 

さて、FIFAの解釈でこのようなプレーが起きた場合、オフサイドポジションにいた攻撃側選手は「相手競技者に干渉した」ことになるのでしょうか? 

 

答えは「No(相手競技者に干渉していない)」です。昨日紹介したPDFファイルには、

 

・ オフサイドポジションの競技者が単にボールを追うことは、プレーではない。また守備側の競技者が単に相手を追走することは、自然の行動であり、オフサイドポジションの競技者が影響を与えているわけではない。
 

とあります。ただ、上の文章の前後に、

 

・ オフサイドポジションの競技者の位置や動きが相手競技者のプレーに影響を与えている、と副審が判断したとき旗を揚げる。

・ オフサイドポジションの競技者が相手の動きを妨害したり、惑わせたりするような動きをした場合に相手競技者を干渉したと判断する。


 

という文章もあるので、注意が必要になります。

  

基本的に競技規則上の「プレー」という表現は昨日の記事で確認した通り、「意図をもってボールに触れる」ということを意味しているようなので、守備側の選手がオフサイドポジションにいた選手につられて追走しているだけなら、オフサイドではないのですが、守備側の選手がボールに追いつき、ボールに触れるのをオフサイドポジションにいた選手が「身体的な接触を用いて」邪魔をした場合は、相手競技者の動きを妨害したことになり、相手競技者を干渉したと判断されます。 

 

ただ、身体的な接触を用いても、その守備側競技者がボールに触れられる可能性がノーチャンスだった場合は、「プレー(ボールに直接触れる)に影響していない」ので、オフサイドの反則は成立しません。

 

(もちろん、その接触が「直接フリーキック」が与えられるような反則行為であった場合には、ファウルとして罰せられますが。)

  

「相手競技者に干渉した」という理由でオフサイドが確定するには、そのオフサイドポジションにいた選手が、守備側選手が直接ボールに触れるチャンスを奪ったのかどうかが判定のキーポイントになります。

 

そう考えると、例えばオフサイドポジションにいた選手が、相手ゴールキーパー(ゴールキーパーが飛び出していた場合は、ゴールラインから数えて1人めの最終の守備側競技者)の前に位置取りしていて、そのゴールキーパーの視野に入り込んでいたために、ゴールキーパーがシュートコースを読み切ることができずにセーブするチャンスを奪った、と判断されればオフサイドだし、視野には入り込んでいたものの、シュートコースと全く関係ない場所にいたため、ゴールキーパーがボールに触れられるチャンスはノーチャンスだった、という場合はオフサイドとして罰せられる可能性は減少します。

 

減少すると書いたのは、あくまで「主審がどう感じたか」によるので、同じようなシーンでオフサイドを認定する審判もいれば、オフサイドではないと判断する審判もいると思われるからです。

 

ここから先は、あくまで私の頭の中での解釈なのですが 

基本的にオフサイドポジションにいた選手が「相手競技者に干渉した」として、オフサイドで罰せられるのは、大きく分類すると

「ボールに触れることができる可能性のある相手競技者に身体的な接触を用いてその競技者がボールに触れることを妨害した」場合と「ゴールを守る守備側の最終競技者の視野に入り込み、その選手がボールを手や身体でセーブできる可能性を奪った」場合。

と言って良いんじゃないかなぁ、と思います。

  

ただし、オフサイドポジションにいた競技者とゴールキーパーなどの守備側競技者と危険な身体的な接触の可能性がある場合に限っては、「相手競技者への干渉」を早めに判断して競技者の負傷を回避すべきである、という追加の指示が出ています。

(過去記事 「「オフサイドの適用に関する新たな指示(2005年改正)」という通達」 参照。)

 
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