3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
同じ試合で2枚めのイエローカードが出されると・・・2010 Referee Week In Review Week 8 Clip1~2 より)

 

 

同じ試合で同じ選手が2回警告された場合、2回目のイエローカードに続けてレッドカードが提示されます。

 

競技規則 第12条 ファウルと不正行為

退場となる反則

競技者、交代要員または交代して退いた競技者は、次の7項目の反則のいずれかを犯した場合、退場を命じられる。

(中略)
●同じ試合の中で二つ目の警告を受ける
(後略)


  

その選手に対して2枚目のイエローカードを提示しているにも関わらず、主審がそのことに気がつかずにそのまま試合を再開しそうになった場合は、審判団の他のメンバー(副審や第四の審判員)がサポートし、当該の選手がピッチ内に留まっている状況を改めなければなりません。

 

また、主審は2回目の警告、すなわち退場になってしまうから、という理由で出さなければならないイエローカードの提示を見送ったりするようなことはあってはなりません。 

 

特に試合の早い段階で選手を1人退場させてしまうと、試合を壊してしまうのでは?という不安に駆られ、2枚目のイエローカードの提示を躊躇してはならないのです。(逆を言えば、1枚目のカード提示からしっかり考えておかないと、あとあと自分を苦しめてしまうことになりかねません。) 

  

それでは、米国サッカー協会が紹介している2つのサンプル映像を確認します。

 

2010 Referee Week In Review Week 8 Clip1



2枚目のイエローカードのタイミングでは、得点差は0-0であったものの、後半のアディショナルタイム4分のうち3分を経過したところで、それほどストレスなく2枚目のイエローカードが提示されたものと思われます。(ちなみに、1枚目は「繰り返し競技規則に違反」、2枚目は「反スポーツ的行為(戦術的に相手競技者を抑えることでチャンスの芽を潰した)」という理由です。)

 

少し話が逸れますが、選手の方で、

「2枚目のイエローカードの理由がわからん。(正常な)ショルダーチャージじゃん!」

という方はいらっしゃらないでしょうね?

 

「ファウルではないショルダーチャージ」というのは、「自分がボールをコントロールしている最中に、身体を寄せてきた相手競技者に対し、ボールを奪われないように相手の肩に自分の肩をあてがってブロックする」、またはその逆の、「ボールを自分のコントロール下に置くために、ボールをコントロールしている相手競技者の肩に自分の肩をあてがってボールに対し相手競技者より優位な位置を獲得する」場合に限ります。

 

先のケースでは、確かにショルダーチャージではありますが、自分がボールをコントロールするためではなく、ボールに向かおうとする相手競技者をブロックしているだけなので、ファウルチャージとなってしまいます。

 

ショルダーチャージというのは、ボールとの距離感が大変重要になりますので、ご注意を。

 

(2014.01.23 追記。

上の「ファウルではないショルダーチャージ」の表現は、あくまで「肩を使ったチャージング」に関して私の感覚を言葉で表現したものです。チャージングに関する競技規則上の定義を抜粋して掲載しておきますので、そちらも合わせてご確認ください。(じいこ 様、ご指摘ありがとうございました。)


 

競技規則 ガイドライン 第12条 ファウルと不正行為

相手競技者をチャージする

チャージングとは、スペースを確保するべく、ボールがプレーできる範囲内で、腕やひじを用いず、身体的接触を用いて挑むことである。

次の方法で相手競技者をチャージすることは、反則である。
●不用意な方法で
●無謀な方法で
●過剰な力で

 

ちなみに、2枚目のイエローカードの理由は、こちら。

競技規則 ガイドライン 第12条 ファウルと不正行為

相手競技者を押さえる

手、腕、または体を用いて相手競技者の進行や動きを阻止することは、相手競技者を押さえることである。
(中略)

懲戒の罰則
●相手競技者を押さえて、相手競技者がボールを保持することを妨げる、または有利な位置を得ようとするのを阻止する競技者は反スポーツ的行為で警告されなければならない。
(後略)


 

今回は、ファウルチャージすることで、結果として相手競技者がボールを保持することを妨げているので、厳密には同時に2つの反則が行われていることになります。2つ以上の反則が同時に行われた場合には、より重大な反則のほうが罰せられるので、イエローカードが提示されています。 

追記ここまで。)

 

 

話を戻します。

 

次のclip2の映像については、先に少し解説を入れておきます。

 

えんじと白のユニフォームの選手が、腕を伸ばして手にボールを当てることにより相手チームの選手がボールを受け取ることを阻止したという理由で2枚目のイエローカードが提示されるべきだったのに、主審はイエローカードを提示しなかった、というのが米国サッカー協会の見解です。それを踏まえて映像をご確認ください。

 

(ちなみに、この選手、自分がボールを腕に当てた後、ファウルされたように装って倒れているので、シュミレーションの反則も同時に犯している、ということも米国サッカー協会はコメントしています。

詳しくはこちら

http://www.ussoccer.com/news/referee-programs/2010/05/2010-referee-week-in-review-week-8.aspx

でご確認ください。)

 

2010 Referee Week In Review Week 8 Clip2


 

本来、2枚目のイエローカードが提示されるべきファウルは、試合の前半24分の出来事でした。主審は2枚目のイエローカードをその時間帯で提示することにより、自分が試合を壊してしまうという不安に駆られ、カード提示を躊躇してしまったのでしょうかねぇ・・・。 

 

「できるだけカードを出さないゲームコントロールを目指す」というのはOKなのですが、「出すべきシーンでカードを出さない」というのはNGです。レフェリーは空気を読んではいけないのです。

  

と、試合中にレッドカードを提示したことのない私が言うのもなんですが・・・。(なんせ「100%レッド」と思うプレーにまだ出会っていないものですから・・・。)

 

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コメント
コメント
No title
いつも楽しく拝見しています。

さて、質問です。
現在の競技規則にはチャージの定義が
「スペースを確保するべく、ボールがプレーできる範囲内で、腕やひじを用いず、身体的接触を用いて挑むことである。」
となっているような気がするのですがいかがでしょうか。

教えて頂けたら助かります。
2014/01/22(水) 23:31:22 | URL | じいこ #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
じいこ さん、コメントありがとうございます!

私の言葉だけでなく、競技規則の定義文章も載せておくべきでした。
 
記事に追記を入れておきます。ありがとうございました。
m(_ _)m
2014/01/23(木) 03:11:02 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
早速の返信ありがとうございます。

とても勉強になりました。
今後とも勉強させて頂きます。
2014/01/23(木) 03:42:50 | URL | じいこ #79D/WHSg [ 編集 ]
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