3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
キーパーチャージという反則は現在存在しない(第92回高校サッカー準々決勝 履正社(大阪) vs 四日市中央工業(三重)の試合から)
  

今日の分として、2013年度10月~12月分の競技規則系の記事をUPしてから、今日の高校サッカーの準々決勝 履正社(大阪)-四日市中央工業(三重)の試合のハイライトを見てみたら・・・。

 

また、四日市中央工業の選手がブログのネタを提供してくれていました。(四日市中央工業対桐光学園戦のオフサイドに関係するお話はこちら。)

 

まとめの記事は明日分にしておけばよかった・・・。

 

さて、表題の件。

 

このブログでは、過去記事、

「ゴールキーパーに対する反則」 



「キーパーチャージという反則はない(清水 vs C大阪 の試合から その2)」

あるいは、

「昔と大きくルールが変わっているところ」 

において、何度も触れているのですが、1997年の改正で、競技規則から「キーパーチャージ」という言葉は消えました。

 

基本的に、ゴールキーパーに対するファウルは他のフィールドプレーヤーに対するファウルと同じものになりました。

 

しかし、ゴールキーパーは自陣ペナルティーエリア内でボールを手で扱うことができる特殊なプレーヤーであるため、若干フィールドプレーヤーの基準とは異なる基準が運用面で存在している感じです。(これはゴールキーパーの安全を確保するためです。) 

 

例えば、ボールを捕球し終えた直後のゴールキーパーに対する接触は、他のフィールドプレーヤーであればファウルとはならないような軽微なものであっても、ファウルチャージとして罰せられ場合があるし、パンチングするために空中に浮いているゴールキーパーを手や身体を使って押すと、やはり反則となるケースが多いです。

 

(あいまいな表現にしているのは、レフェリーによって、多少の『差』が存在するからです。また、反則があってもゴールキーパーがそのまま手で保持できた場合で、かつファウルを犯した競技者に懲戒罰を与えなければならないほどでない場合は、アドバンテージを適用して、そのまま流すことも多いです。理由は、プレースキックよりも、そのままパントキックやスローさせたほうが守備側に有利であるため。)

 

あるいは、手でボールを捕球すべく腰を落としているゴールキーパーにスパイクの裏を見せながら突進やスライディングしようものなら、イエローカード以上の懲戒罰は必至です。 

 

ただ、ゴールキーパーが他のフィールドプレーヤーに比べて優遇されるのは、ボールを完全にゴールキーパーが確保した/確保できる状態にあった場合です。(パンチングの体勢を含みます。)

 

今回の場合、ゴールキーパーはフリーキックで蹴られたボールをファンブルしていて、まだ完全に確保できていませんでした。

 

そこに四中工の25番の選手が飛び込んできていますが、ゴールキーパーに対する接触は「不用意なものでも、無謀なものでも、過剰な力を用いたものでも」なかったため、ファウルにはならず、得点が認められたのだと思います。(過去記事 「不用意な、無謀な、過剰な力で」 参照。)

 

恐らく、2級以上のレフェリーなら、90%以上の人がゴールを認めるんじゃないかなぁ。(3級レフェリーはばらつくと思いますが、私ならゴールを認めると思います。)

 

ちなみに。

 

フリーキックされたボールをニアサイドにいた四中工の4番の選手が触れて、そのタイミングで四中工の25番の選手がオフサイドポジション(この場合はディフェンスラインではなくボールの位置がオフサイドラインになります)にいた場合は、ゴールキーパーに接触した時点で「相手競技者に干渉」したことになるので、オフサイドで罰せられなければなりません。

 

映像を見る限り、ボールと同じレベル、つまりオンサイド(=オフサイドではない)のような感じなので、問題ないと思いますが・・・。

 

下の映像で確認したところ、もし、4番の選手がボールに触れていたなら、オフサイドですね。ただし、明確に「触れた」とは確認できないので、オフサイドという結論にはなりませんが。(ボールの軌道に大きな変化が見られないので、多分4番の選手はボールに触れられていません。フリーキック時はオンサイドにいるので、問題はなさそうです。)

 

(下記映像のファイルの先頭から11分09秒~をご確認ください。〔後半40+1分〕)


YouTube: 第92回全国高校サッカー選手権大会・準々決勝・四日市中央工業対履正社。



 

関連記事 ☆

「ゴールキーパーに対する反則」 

「キーパーチャージという反則はない(清水 vs C大阪 の試合から その2)」

「昔と大きくルールが変わっているところ」 

「不用意な、無謀な、過剰な力で」 

 




 
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コメント
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No title
初めまして、3級審判をしている岩と言います、いつも勉強させていただいています。

4番の選手は多分ボールにはさわってはいないが、キーパーは4番の選手が蹴るとおもって一瞬躊躇したように見えます。
オフサイドポジションの選手はボールに触れなければ視界をさえぎる等の行為ならOKなのでしょうか?
今後のレフリングの参考の為にもよろしくお願いします。
2014/01/06(月) 22:40:11 | URL | 岩本輝樹 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
すいません、ビデオで確認したら4番はオフサイドではなかったのて、触れていないから25番のゴールは大丈夫でした。
勘違いですいません、無視してください。
難しいですね!
2014/01/06(月) 23:22:36 | URL | 岩本輝樹 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
岩 さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
 
もしフリーキックの時点で、4番の選手がオフサイドポジションにいたなら、難しいですね。明らかにゴールキーパーの視界には入っていますが、少し距離があるような気がするんですよねぇ~。
 
審判のトレーニングでお世話になっている上級審判員の方々(あえて上級とだけ書いておきます)は、プラクティカルトレーニングの際、このようなケースはオフサイドだとおっしゃっておられました。
 
でも、米国サッカー協会の映像で、ゴールキーパーの目の前でクロスボールに足を当てに行ったのに当たらなかったケースを、ボールに触れていないので、「オフサイドではない」というものがあったんですよねぇ・・・。(Week-In-Reviewの前の、Position-Peperの頃のものなので、現在は確認できないのですが。)
 
>難しいですね!
 
私なら、こんな微妙なプレーをされて、瞬時の判断を要求されたら泣きそうになりそうですですね。
 
そう考えると、1級審判員の皆さんは、観客からヤジられて、TV映像でチェックされて、本当に大変だと思います。
 
 
2014/01/06(月) 23:38:09 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
単なるサッカー好きの畠山と申します。女子サッカーを主に見ています。

先日の高校女子選手権の一試合で、前半終盤に、セーブしたGKの顔に相手FWが足を突っ込みました。ドリブルがちょっと長くなりGKが飛び出し、FWが激突という流れだと思います。

出されたジャッジはイエローで、GKは残り時間はプレーしましたが、ハーフタイムで交代、救急車で運ばれる事態となりました。

怪我の度合いからするとイエローが妥当なのか、レッドではないかと、思ってしまうのですが、そのへんの判断の基準がわかりません。

FWの選手も故意に突っ込んだのではないのでしょうけど、見ている側としては疑問を感じます。

ご意見をお聞かせいただければ幸いです。

動画が公開されています。37分47秒あたりからです。ただ、別の選手の陰になっていて、37分49秒では、GKがセーブの態勢にあり、FWの選手との距離が50cm程度はあると思います。

http://www.tbs.co.jp/joshisoccer/result/n23f.html
2014/01/15(水) 11:44:09 | URL | 畠山 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
畠山さん、はじめまして&コメントありがとうございます。
 
まず、カードの判断基準についてですが、怪我の度合いは直接関係しません。
 
ボールをプレーしょうとする中で、どのように不正行為が行われたと主審が判断したかによって、「(カード)なし/イエロー/レッド」が提示されます。
 
もちろん、その基準はある程度統一されるように競技規則で定められています。
 
詳しくは、過去記事「不用意な、無謀な、過剰な力で」
http://tom3.blog.ocn.ne.jp/blog/2010/08/post_05e6.html
をご覧ください。
 
で、問題のシーンの映像を確認いたしましたが、選手の陰になっていることと、攻撃側選手の斜め後方からのアングルなので、なんとも言えませんが、私も同じようなシーンでは「イエローカード」を提示したと思います。
 
理由としては、
 
スパイクの裏を見せて、若干遅れ気味にスライディングタックルをしているので、相手競技者であるGKが危険にさらされていることを全く無視したプレーであるとは思うものの、はるかに必要以上の力(過剰な力)を用いてタックルしたようには見えません。
 
ちょっと足が揃っているかなぁ、という気がしなくもないのですが、最初から両足を揃えてスライディングしたのではなく、接触後に足が揃ったかな、という感じです。(正直、他の選手の死角に入っていてよく解りません。)
 
映像は、FWの選手の斜め後方からですが、主審は適切な位置(ボールを中心に、左側にGK、右側にFWというアングル)からプレーを監視していたと思われます。
 
その場所に一番近い位置で、かつ一番良い角度で監視していた1級(もしくは女子1級)レフェリーが、レッドではなくイエローだと判断しているので、その判断を支持してあげてくださいな。
 
>FWの選手も故意に突っ込んだのではないのでしょうけど
 
と畠山さんもお感じになられたのであれば、やはりイエローでしょうね。
 
畠山さんがご覧になっていて、「今のは完全に遅れて(止まることができたにも関わらず)ワザと突っ込んだだろう!」とお感じになっていたなら、恐らくレッドカードが提示されていたと思われますよ。
 
 
2014/01/15(水) 21:22:54 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
畠山です。お返事いただき、感謝いたしますm(__)m。

怪我した側を応援していたので、どうしても、そちらサイドに立って考えてしまうのですが、できるだけ公平正確に見なければと思ってご意見を求めさせていただきました。

怪我の度合いが直接関係しないなどは素人ではわからないので、とても勉強になりました。

あれが、腕とかの負傷なら確かにイエローだろうし、故意に顔を狙ったというものではないだろうと思いますから、冷静に判断すればイエローなのだな、と理解しました。

ただ結果として大怪我ではあったので、GKは守られているようで守られていないと感じました(-_-;)。

「GKの顔面にスパイクしたらレッド」と明記するようルール変更して欲しい気持ちです(JFAに意見してみようかなぁ..)。

ありがとうございました。
2014/01/22(水) 11:13:39 | URL | 畠山 #79D/WHSg [ 編集 ]
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