3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
刻々と変化する状況の中での意思決定 ・・・ 2010 Referee Week In Review Week 15 のclip2より 

  

 

米国サッカー協会の記事の中で、使用されている dynamic decision という単語を単純に「動的意思決定」って訳すよりは、表題のように訳したほうが伝わりやすいような気がしたので、そういうタイトルにしてみました。

 

貴方が主審ならどこでどのような笛を吹くだろうか、その時懲戒罰は?というようなことを考えながら下の映像をご覧ください。 

2010 Referee Week In Review Week 15 clip2


 

ポイントは、守備側競技者(白色のユニフォーム)がドリブル突破されそうになって、攻撃側競技者(黒色のユニフォーム)のシャツを思いっきり引っ張ったところあたりで、主審はどういう意志決定(アクション)をとるかということです。

 

後方からスライディングタックルを仕掛けて攻撃側競技者がプレーを継続する機会を完全に消滅させてしまったのであれば、

「得点、または決定的な得点の機会の阻止」

にあたるということで、その時点で笛を吹いて「一発レッド」で問題ないと思います。

 

ただ、今回はユニフォームを引っ張っられてはいるものの、攻撃側競技者はプレーを継続する意思を見せています。

 

得点、または決定的な得点の機会の阻止」のところには、

決定的な得点の機会があり、相手競技者がボールを手または腕で扱い、また相手競技者にファウルをしたにもかかわらず、主審がアドバンテージを適用し、その後、直接得点となった場合、その競技者は退場を命じられないが、警告されることがある。

という文章もあるので、笛を吹いて試合を止めて一発レッドとしてしまうより、映像の中の主審のようにアドバンテージを適用して、もう少し様子をみるほうが better だと思います。

 

じゃぁ、シュートがGKにセーブされて、得点とならなかったから、ロールバックして「一発レッド」か?というと、直接得点にはならなかったが、かなり得点となる可能性が高かったシュートを打てた(=予期した利益を得られた)ということで、次のアウトオブプレーのタイミングで「警告」で良いと思います。

 

では、この守備側競技者のシャツを引っ張るという反則(ホールディング)が、ペナルティーエリア内で行われていた場合はどうか。

 

その場合は、PKという「かなり得点できる可能性の高い権利」を得られるので、アドバンテージを適用せずに、「一発レッド」で守備側競技者を退場させ、PKを与えるほうが良いでしょう。(通常、ペナルティーエリア内の守備側競技者のファウル時にアドバンテージを適用するのは、無人のゴールにボールが向かっているような場合だけです。)

 

ただ、守備側の立場で考えると、「退場処分で1人少なくなる上に、更にPKでほぼ1点失う」ということになって2重苦になってしまうため、現在、そのようなケースにおいて本当に現行のルールで良いのか?という議論にはなっているようです。(結論は出ていません。)

 

米国サッカー協会の元記事はこちら

http://www.ussoccer.com/stories/2014/03/17/11/43/2010-referee-week-in-review-15



  


 
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コメント
コメント
No title
いつも更新を楽しみにしている1人です。
今回のケースは決定的な得点の機会にシャツを引っ張ると言う反則が犯されている中で、攻撃者はそのままプレーを続けていると言う状況にありますが、それがペナルティーエリア内で犯された場合、反則を犯した競技者を退場させPKで再開と説明されていますが、退場の理由は何でしょうか?映像の場合、反則を犯していますが「阻止」はしていません。シュートを打てた事で「阻止」が「未遂」に終わった状況ですので、「戦術的な目的で相手競技者に干渉する」反スポーツ的行為で警告、PKで再開、ではないでしょうか?私個人の意見ですがいかがでしょうか?
2014/07/11(金) 08:59:07 | URL | PLM #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
PLM さん、はじめまして&コメントありがとうございます。
 
何か大きな勘違いをされているような気がします。
 
>反則を犯していますが「阻止」はしていません。
 
この文章はおかしいですよね。決定的な得点の機会で相手競技者にファウルした時点で「決定機の阻止」が行われているのです。
 
シュートを打てたのだから、「阻止」ではなく「未遂」だ、というお考えには賛同いたしかねます。
 
「決定機の阻止」が行われたものの、攻撃側競技者が有利な状況が継続しそう(今回の場合は得点につながりそう)だったから、主審はアドバンテージを適用しています。
   
従って、もしこのような反則がペナルティーエリア内で行われたのであれば、アドバンテージを適用することで、未確定な有利さを選択するよりも、確実な有利さであるPKを素直に選択したほうが良いでしょう、というお話です。
 
一応、
>退場の理由は何でしょうか?
というご質問に対するお答えとしては、「決定機の阻止」になりますね。
 
  
2014/07/11(金) 20:06:13 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
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