3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
なでしこジャパン vs 中国女子代表(2014/05/22) の試合から
 

 

JFAのなでしこジャパンのサイト(ページ)の試合結果において、昨日の中国戦はもちろん、5月16日以降分(ベトナム戦、ヨルダン戦)がまったく更新されていません。

 

また、普通、試合結果のページのところにある、スコアのところをクリックすると、その試合の詳しい情報が表示されなければならないのに、リンクが出鱈目といっていいような状態だし。

 

これじゃぁ、1回見に来た人は、もう2度と見に来ないページになってしまいます。
(T_T)

 

ということで、仕方がないので、AFCのページから試合で出されたカードの状況を確認しながら、カードに絡む部分を中心にピックアップします。(ちなみに、AFCのページはIEで見るより、Chrome で見た方が見やすいです。)

 

ということで、カードが出たところを中心に review しておきます。

 

まず、前半26分に中国代表23番(REN GUIXIN 選手)に出されたカードは、ラフプレー。

日本代表2番(有吉 佐織選手)が先にボールに触れたにも関わらず突進し、アフターで思いっきり有吉選手の足を蹴ってしまったので、「無謀に」相手競技者をけった、という理由。

 

56分(後半11分)に中国代表20番(ZHANG RUI 選手)に出されたカードも、ラフプレー。

日本代表8番(宮間 あや選手)の後方から宮間選手の足を両足で挟みこむようにスライディングタックルを実施したため、やはり「無謀に」相手競技者にタックルした、という理由。

 

79分(後半34分)の日本代表12番(中島 依美選手)のPKとなったハンドは、明らかに不必要な位置にある腕にボールが当たっているので、ハンドリングを取られても仕方がない、という感じです。

 

83分(後半38分)に日本代表10番(澤 穂希選手)に出されたカードも、ラフプレー。

解説の松木氏が「なんにもしてない!」と解説していましたが、スロー画像で見ると、ボールを先にプレーした中国代表23番(REN GUIXIN 選手)の向う脛にアフターで思いっきりスパイクの裏を当ててしまっているので、「無謀」に相手競技者をけった、という理由。

PANNIPAR KAMNUENG主審は、よく見ていたと思います。(妥当なカードだと思います。)

 

85分(後半40分)に中国代表4番(LI JIAYUE 選手)に出されたカードは、遅延行為。

オフィシャル(日本の選手交代)の試合停止があったので、試合を再開(フリーキック)する笛を吹いたにもかかわらず、すぐにキックを行わなかった(試合を再開しなかった)という理由です。

 

笛を吹いて、約2秒弱で手(と恐らく口頭)でもキックを促しています。それでも、味方競技者のポジション修正をし続けていたので、遅延行為となりました。

笛→(2秒弱)→手で催促→(約8秒)→笛を口に→(約2秒)→笛

というような感じです。

 

試合の残り時間が少なくなってきたら、勝っているチームあるいは同点時の両チームの選手はは、遅延行為に対して慎重にならなければなりません。

 

逆に、主審を担当する場合は、遅延行為を厳しく取り締まる必要があります。

 

で、試合終了直前の120+1分(延長後半アディショナルタイム)にも同選手にやはり遅延行為でイエローカードが出てしまいます。

 

ただ、主審は2枚目であることに気がついていなくて、そのままプレーを再開させてしまうという、「やってはいけないミス」を犯してしまいます。

 

枚数の管理は、AFCなどのトレーニングなどでやっているハズだと思うのですが・・・。

 

ま、LI JIAYUE 選手が本来退場していなければならなかった時間に得点に絡むようなことがなくて、よかったですねぇ~。もし、得点に絡んでしまうと、大変なことになっていたでしょうから。

 

さて、我々が担当する試合でも、遅延行為は起こり得るので、ちょっと確認しておきます。

 

たとえば、スローインをしようとして、ボールを頭の上に持って行き、今にも「スローインをするぞ」という状態になって、「やっぱり他の人に任せよう」としたら、遅延行為で罰せられるのは、最初にスローインをしようとした選手です。

 

もし、いくら他の選手が「俺がスローインする」と半ば強引にボールを奪ったとしても、罰せられるは、「最初にスローインの直前の動作まで行った選手」です。

 

ボールを頭の上に持って行った時点で、代わることを申し出た選手に構うことなく、速やかに試合を再開させなければならない義務が生じています。(ピッチ外に出たボールを拾いに行き、自らの頭上に持って行くことなく、スローインの得意な選手にボールを手渡すという動作であれば、遅延行為にはなりません。)

 

(負けているほうのチームや、試合開始直後のタイミングであれば、口頭で「注意」だけでも良いとは思いますが。)

 

フリーキックの場合もしかり。明らかにキックを行う素振り(今回主審は、最初のLI JIAYUE 選手のキックが、ボールを停止させずに行われたと判断しているので、LI JIAYUE 選手にキックのやり直しを命じています。LI JIAYUE 選手は、自分はフリーキックをしたつもりではなかったと思っていると思いますが。詳しくは後述。)をしたあと、他の選手にキックを任せたり譲ったりした場合、遅延行為で罰せられるのは、あとからキックを行おうとした選手ではなく、最初にボールに近づいてフリーキックを行おうとしたものの、キックを行わなかった選手になります。

 

ということで、LI JIAYUE 選手が2枚目のイエローカードを提示されたにもかかわらず、ピッチ内でプレーを続けさせてしまったものの、次のアウトオブプレーでレッドカードを提示してLI JIAYUE 選手に退場を命じます。

 

選手の皆さんは、スローインあるいはフリーキック時に正しい場所から再開させる癖をつけておかないと、こういう大事な場面で、つまらないカードをもらうことになりますよ~、という教訓ですね。

 

LI JIAYUE 選手としては、中国代表20番(ZHANG RUI 選手)がLI JIAYUE 選手のほうに蹴ったキックがプレー再開のキックだと思ったので、そのままボールを蹴り返したのでしょうけれど、ZHANG RUI 選手がボールを蹴った場所は、正しい再開場所よりかなり「なでしこ陣地寄り」でした。

 

そこで主審は、LI JIAYUE 選手がZHANG RUI 選手が蹴ったボールに触れた場所付近が再開場所なので、LI JIAYUE 選手にボールをしっかり停止させた上で速やかにプレーを再開するように命じています。

 

LI JIAYUE 選手にしてみれば、「再開場所が違うの?もっと後ろ?じゃぁ、GKに蹴らせて自分はもう少し上がっておくか。」くらいの気持ちだったかもしれません。(選手寄りにかなり好意的に解釈した場合)

 

しかし、主審としては、「LI JIAYUE 選手がボールを完全に停止させずにプレーを再開した」という意識になっているので、LI JIAYUE 選手がキックをやり直しせずに、GKにキックさせようとしたことは、明らかな遅延行為であると感じて「警告」となった訳です。

 

録画していた方は、確認してみていただきたいのですが、主審は、最初の段階からボールが置かれている場所が、再開ポイントではないことを中国の選手に伝えています。

 

なので、主審の指示に従い20番のZHANG RUI 選手は、ボールの位置を下げるために、4番のLI JIAYUE 選手のほうに「足で」ボールを移動させます。しかし、LI JIAYUE 選手はこの指示を聞いていなかった(もしくは聞こえていないフリをした)ので、ZHANG RUI 選手がフリーキックを行ったと思い、そのままボールを蹴り返したのです。

 

(このとき、ZHANG RUI 選手が足ではなくボールをピックアップして手で投げ渡していれば、試合はPK戦までもつれていたかもしれません。) 

 

このフリーキックをやり直しさせることになった時点で、ある程度の時間が稼げたので、ここで止めておけばよかったのですが、更に欲張って時間を稼ぐべくGKに蹴らせようとしたことが、主審の心証を悪くしてしまいました。 

 

さて、このときに主審から警告を受けることなく、最大限の時間を遣うためには、どのようにすればよかったのか、ということを考えてみたいと思います。

 

以下、あくまで、参考程度にお読みください。

 

まず、最も主審とボールに近い場所にいて、主審から「再開場所が違う」と言われたZHANG RUI 選手は、おもむろにボールを手で拾い上げ、ZHANG RUI 選手が手を上に伸ばしてぎりぎり届くか届かないかという場所にアンダー(山なりのボール)で投げます。

 

ZHANG RUI 選手は、ボールをキャッチしようと試みますが、無理にはキャッチせず、手に当てるだけにしておきます。(ワザと落としたと見做されると主審の心証を悪くしてしまいますので。)

 

ここまでは、「トスミス」or「キャッチミス」なので、遅延行為にはなりにくい。

 

ZHANG RUI 選手は、ボールを足で運ばずに手で拾い上げ、今度は主審に「(再開場所は)どこですか?もっと後ろですか?」と聞きます。(主審に聞くことで、再開が遅くなっている理由を主審のせいにすることができます。)

 

まんまと主審が引っ掛かって再開場所を細かく修正してくるようであれば、その指示に従うことで時間が稼げます。(ま、普通は多少ずれていても、最初の場所から後方に下がっていれば、主審は速やかに再開させるほうを優先して、「(もう)そこからで良いよ」と言ってくると思いますけど。)

 

主審に再開場所を確認したら、きちんとボールを停止させたことをアピールすべく、ボールを手で押えるように置き、ロングキックを行うために必要で自然な距離の助走がとれる場所(4~5歩分)まで、ボールと主審の両方を視野に入れながら下がります。(主審を視野に入れておくのは、主審の笛を持っている手が口のほうに動き始めたら、下がるのをやめて、すぐに助走を開始し遅延行為として罰せられることを回避するためです。)

 

一連の動作は停止したり、ゆっくり過ぎると遅延行為として見做されるおそれがあるので、途中、急いでいる雰囲気を醸し出しながら、行うのがベストです。

 

といった感じ。 



このブログをご覧になられている選手の方は、機会があったら上記の方法をお試しください。ただし、この通りに実施して、カード喰らっても私のほうでは責任は負いかねますので、ご了承ください。
(笑)

 
 
 
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No title
いつも勉強させていただいてます。

一つ疑問に思ったことがあったので、

質問させていただきます。

本校で行われた練習試合でのことです。

Aチームの選手が味方のスルーパスに

抜け出し、キーパーと1対1になりました。

そこでBチームの守備選手がその選手を

ペナルティエリア内で倒してしまいました。

普通ならPKを宣告するんですが、

このとき、アップを行っていたAチームの選手が

蹴ったボールがピッチ内に入ってしまったので

一時的に試合が停止されました。

主審はドロップボールの判定。

しかし、自分からすれば、ペナルティエリア内で

倒してしまってから、外からの妨害がきたと思うので

PKなんじゃないのかなぁ、と。

練習試合ということもありましたから、

試合時間を割いてまで、主審に知らせる必要は

ないと思いましたし、それに勘違いをしていたら

なおさらでしたので、連絡はしませんでした。

ですが、少し気になったので質問させていただきました。

よろしければ、ご回答おねがいします。
2014/05/24(土) 18:45:44 | URL | Masa #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
Masa さん、コメント(ご質問)ありがとうございます。
 
試合に関係ないボールがピッチ内に入っても、基本的に、主審はすぐには試合を停止しません。
 
そのボールが試合球に当たったり、試合球をプレーしようとした選手の邪魔になった場合に初めて試合を停止させることになります。
 
(第5条のガイドライン参照)
 
コメント欄に書き込んでいただいた内容から判断する限り、PK宣告が正しいルール適用のような気がします。
 
第5条のガイドライン部分をよくお読みになっておかれて、次回ご自分が同じようなシーンに遭遇した場合は、自信をもって対応なさってくださいませ。
 
 
2014/05/24(土) 22:54:17 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
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