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3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
2014 J1 第8節 鹿島 vs 神戸 の試合から

 

 

本日は、日曜日に主審を担当した試合に関する記事をUPする予定でしたが、先週はいろんなところで競技規則に関係する出来事があったので、新鮮なうちに記事としてUPしておこうと思います。

 

まずは、2014 J1 第7節 鹿島 vs 神戸 の試合での出来事から。

 

 

鹿島のオフィシャルチャンネルの映像 ↓ の先頭から0分58秒付近~のダヴィ選手の得点シーンをご覧ください。


YouTube: 2014 J1 第8節 鹿島アントラーズvsヴィッセル神戸



 

オフサイドの反則が成立するには、オフサイドポジションにいた競技者が、「直接ボールに触れる」ことが大前提になっています。

 

(もちろん、他にボールをプレーしようとアプローチしている相手競技者に身体的な接触を用いて邪魔をしたり、相手競技者の視野に入り込んでボールを見えなくしてしまったりしても反則が成立するケースが存在します。)

 

さて、この大前提を踏まえた上で、

 

1)副審のフラグアップが早すぎたのではないのか?

 

2)副審がフラグアップしている以上、主審はオフサイドの反則成立時の「間接フリーキック」で試合を再開すべきだったのではないのか?

 

という疑問を持つ方がいらっしゃると思うので、その辺りを解説しておきます。

 

まずは、説明が簡単な2)のほうから。

 

競技規則 第6条 副審

任務

副審を 2 人任命することができる。決定は主審が行うが、副審の任務は、次のときに合図をすることである。
(中略)
●競技者がオフサイドポジションにいることによって罰せられるとき
(後略)


 

「決定は主審が行う」ことになっているので、副審が「オフサイドだ!」と判断しても、主審が採用(決定)しない限り、オフサイドの反則は成立(確定)せず、間接フリーキックでの再開とはなりません。

 

競技規則 第5条 主審

主審の決定

プレーに関する事実についての主審の決定は、得点となったかどうか、また試合結果を含め最終である。

プレーを再開する前、または試合を終結する前であれば、主審は、その直前の決定が正しくないことに気づいたとき、または主審の裁量によって副審または第 4 の審判員の助言を採用したときのみ、決定を変えることができる。
 

 

上の文章からも、いくら副審がオフサイドだと判断して合図をしてきても、主審がその助言を採用して最終判断として笛を吹いてプレーを停止しない限り、プレーは継続していることになります。(副審はオフサイドだという判断をして合図をしたが、主審はまだオフサイドは成立していないと判断し、副審の助言を採用しなかった。)

 

ということで、副審がオフサイドと判断してフラグアップしたからといって、必ず主審がプレーを停止する訳ではない、ということがお解りいただけたでしょうか。

 

 

では、1)について。

 

詳しく書こうとすると、非常に難解な文章になるので、誤解を恐れず敢えて簡単に書いて説明します。 

 

オフサイドに関しては、2005年の競技規則の改正で、

 

「オフサイドポジションにいた攻撃側選手が①味方競技者からのボールに触れる、あるいは②ボールにアプローチしようとしている守備側競技者に身体的な接触をする、という状態になるまでフラグアップを保留してからオフサイドを判断しなさい。」

 

というような指示がFIFAから出されています。(詳しくは、過去記事 「「オフサイドの適用に関する新たな指示(2005年改正)」という通達」 参照。)

 

ただ、なが~い縦パスにやっとの思いで追いついてボールに触れたら、

「ざんね~~ん。オフサイドでした。チャンチャン。」

というのでは、攻撃側選手にしてみれば、当然

「無駄な体力使わせんなよ!」

となる訳です。

 

なので、オフサイドポジションにいた攻撃側選手以外の「オンサイドポジションから飛び出してボールをプレーしようとする」攻撃側競技者が誰もいないという場合に限っては、

『ボールに触れるのを待たずにフラグアップしてオフサイドとして罰してもいいよ』

ということが、先の通達に記載されています。(これに関しては、過去記事 「ボールに触るまで待たずにオフサイドのフラグアップをしてもよい2つの例外(その1、なが~い縦パス系のボール)」 で詳しく説明していますので、そちらを参照ください。)

 

今回のプレーでは、パスを出した鹿島の25番(遠藤康選手)と28番(土居聖真選手)がオンサイドにいたのですが、パスを出した遠藤選手はゴール前の方向に走り出していて、土居選手は全くボールを追う素振りを見せていませんでした。

 

ですので、オフサイドポジションにいたダヴィ選手以外に、オンサイドポジションから飛び出してくる選手がいなかったため、副審のフラグアップは妥当なタイミングであり、非難されるようなものではありませんでした。(個人的には、もうワンテンポ待ってからフラグアップしてもよかったのかなぁ、とは思いますが。)

 

ということで、ダヴィ選手の得点は何ら問題のない得点となります。 

 

以下、おまけの話。

 

主審はオフサイドの笛を吹いて「間接フリーキック」で再開するという選択もできました。しかし、ダヴィ選手がボールを追うのをあきらめており、神戸のGK(山本海人選手)が、ボールを自陣ペナルティーエリア内まで余裕をもって足で運ぶことが可能だと判断し、そのほう(ゴールキーパーからのパントキックで大きく前線にボールを送るほう)が神戸の間接フリーキックでの再開よりも、有利になるだろうという判断もあったのではないかと思います。

 

それから、神戸のGK(山本海人選手)は、オフサイドの反則が確定しているかどうか判断つかなかったのであれば、ボールがゴールラインを割るのを待ってから処理していれば、この失点はなかったんですけどね。

 

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一応、ダヴィ選手の得点シーンだけの映像へのリンクも貼っておきます。(オフィシャル系の映像ではないので、映像が削除される可能性を考慮し、こちらを予備の映像としておきます。) 


YouTube: 【珍プレー】ダヴィがオフサイド判定の間にゴール 鹿島アントラーズvsヴィッセル神戸



 

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☆ 関連記事 ☆

「「オフサイドの適用に関する新たな指示(2005年改正)」という通達」

「2005年7月15日の通達「オフサイドの適用について(連絡)」の全文」 

「ボールに触るまで待たずにオフサイドのフラグアップをしてもよい2つの例外(その1、なが~い縦パス系のボール)」

 

 
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