3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
4種年代のゴールキーパーに対して不用意レベルのファウルが行われた時に考えたいこと



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サッカーレフェリーズ〈2014/2015〉
浅見 俊雄 日本サッカー審判協会
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2月14日付けの記事において、ちょっと雑な書き方をしてしまったところ、お二人の方からコメント欄に質問をいただき、他にも疑問に思われた方がいらっしゃるかも知れないので、記事化しておきます。



ゴールキーパーに対して、「無謀な」ファウルが行われたと判断したならば、当然相手競技者を警告(理由:ラフプレー)し、直接フリーキックで再開します。



問題なのは、「無謀な」レベルではなく、ゴールキーパーに接触しないように止まろうとしたのだけれど、止まり切れずに最後に「ちょこっと」接触してしまった、というような「不用意」レベルの反則の場合です。



ゴールキーパーが手で捕球できているので、すぐにパントキックすればカウンター攻撃ができるため、アドバンテージを適用する(ファウルの笛を吹かない)、つまり「流す」という対応が1つ考えられます。



でも、『今回は「不用意」レベル(カードなし)だったけれど、同じような突っ込みかたをされると、今度はゴールキーパーを負傷させてしまうかもしれないから、当該の選手に「注意」をしたいなぁ』 という場合はどうしますか?というお話です。



やり方はいくつかあると思います。

1つめの方法としては、先の通りプレーを流しておいて、次のアウトオブプレーのタイミングあるいは、インプレー中に当該の選手に「注意」をする方法があります。いろいろ問題があるので、これはあまりお薦めできません。



2つめの方法としては、ファウル認定して「笛」を吹き、更にプレーを停止すべく、もういちど「笛」を吹いて当該の選手に近くにくるように指示し、しっかり「注意」を与えます。こうすることで他の選手に対しても「牽制」ができます。「ふ~ん、ゴールキーパーにぶつかったら注意されてしまうんだ」と。


そして、反則が行われた地点から行う直接フリーキックで再開します。



3種以上のカテゴリーの試合なら、この方法で全く問題ありません。



でも、4種の試合で私がゴールキーパー側のベンチ指導者なら、声には出しませんがこう思うはずです。
「えっ、フリーキックにするの?イエローカード出さないんなら、『流して』よ~。ゴールキーパー手でボール持ってたじゃん。パントキックのほうが遥かに有利じゃん。飛距離のでないフリーキックを相手選手にカットされて失点したらどうしてくれんの?」と。



4種(特にU11カテゴリー以下)の場合、

「パントキックの飛距離 >>> プレースキックの飛距離」

なので、その笛がファウルされたほうの「不利益」にならないかどうかを考える必要があると思います。なんのための笛なのか、ということを。



そこで、3つめの方法なのですが、競技規則の第8条を上手く使います。


競技規則 第8条 プレーの開始および再開

ドロップボールの定義

ドロップボールは、ボールが依然インプレー中で、主審が競技規則のどこにも規定されていない理由によって、一時的にプレーを停止したときに、プレーを再開する方法である。




インプレー中に直前のプレーで「やや危険」と思われる行為を行った選手に、「同じようなプレーを繰り返さないように」と注意を与えるために、ゴールキーパーがボールを手で保持している状態で、一時的にプレーを停止するわけです。(別に、身体的な接触がない場合でもOK。ま、身体的な接触がなければインプレーにしたまま声かけだけで良いと思いますが。)



競技規則のどこにも規定されていない理由でプレーを停止しているので、笛を吹いてプレーを停止した時にボールがあった位置(すなわち守備側チームのペナルティーエリア内)でドロップボールをすれば、ゴールキーパーはボールを手で捕球し、パントキックができるため、当該の選手にしっかり注意を与えつつ、ファウルされたチームの不利益にならない笛にできるのです。(ドロップボールは、必ず両チームから1名づつ参加させなければならないわけではありません。 過去記事 「ドロップボールのやり方」 参照)



だから、2月14日付けの記事において、「本来直接フリーキックで再開すべきではないか?」というところで「ドロップボール」をしているのです。



お分かりいただけましたでしょうか?



3級スクール時代を含めて、このゴールキーパーがボールを持っている状態でプレーを停止し、ゴールキーパーに接触した攻撃側選手に注意を与えるためにプレーを停止し、ゴールキーパーの前でボールをドロップするということを何回かインストラクターの前でも実施していますが、いままでそれを咎められたことはありません。



「(選手の)安全第一」を考えての対応です。



ついでに、下の過去記事もどうぞ。

「ゴールキーパーに対する反則」

「キーパーチャージという反則はない(清水 vs C大阪 の試合から その2)」

「キーパーチャージという反則は現在存在しない(第92回高校サッカー準々決勝 履正社(大阪) vs 四日市中央工業(三重)の試合から)」

「昔と大きくルールが変わっているところ」  ← キーパーチャージという言葉の消滅時期を載せています。



☆ 関連記事 ☆

「ドロップボールのやり方」

「ゴールキーパーに対する反則」

「キーパーチャージという反則はない(清水 vs C大阪 の試合から その2)」

「キーパーチャージという反則は現在存在しない(第92回高校サッカー準々決勝 履正社(大阪) vs 四日市中央工業(三重)の試合から)」

「昔と大きくルールが変わっているところ」 


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コメント
コメント
TOM3様こんばんわ。

回答andさらに詳しい記事ありがとうございます!
そんな使い方が出来るんですね!
確かに4種だからこその対応だと思います。その時の停止の笛は軽めのタンギングで試合を止める形が自然ですよね(^o^)
2015/02/18(水) 01:48:30 | URL | たっく #- [ 編集 ]
こういうドロップボールによる注意の仕方は良いですね!
勉強になりました。

4種では結構キーパーに対して突っ込む選手が多いので、実践したいと思います。

ありがとうございました!
2015/02/18(水) 19:20:54 | URL | 審判ビギナーです #- [ 編集 ]
4種ではこの方法の方が、いいですよね。前々からファールを受けた方が不利になるのでファールを取らず、パントキックから再開させた方がよいと思ってました。ただ、SIの方からは4種でもファールを取り、直接FKにするようにと言われてしまいました。
4種のゴールキックは、ペナルティーマークからのFKにするとか。ヨーロッパでは実際に行わられているようです。
2015/02/21(土) 11:39:14 | URL | 保護者3級審判 #- [ 編集 ]
Re: タイトルなし

保護者3級審判 さん、コメントありがとうございます。

> 4種ではこの方法の方が、いいですよね。前々からファールを受けた方が不利になるのでファールを取らず、パントキックから再開させた方がよいと思ってました。ただ、SIの方からは4種でもファールを取り、直接FKにするようにと言われてしまいました。

おそらく、審判インストラクター的には、あまり推奨しない方法なのかもしれませんね。現在はリニューアルされて掲載されていませんが、以前の「東京都サッカー審判協会」のホームページのQ&Aのところにも、「(ピッチ内に倒れている選手がいるからといって、)ゴールキーパーがボールを手で保持している状態で、ドロップボールにするのは好ましくない。」というような感じのことが書かれていたのを見た記憶があります。

恐らく、ドロップボール直後にパントキックされると、主審が完全に次の争点に遅れて、より重大なファウルなどを見落とすことを危惧してのことなのだと思うのですが。

指導者としては、記事に書いている通り、フリーキックで再開するだけ(カードなし)なら、そのまま流してパントキックにしてくれ、って思います。

> 4種のゴールキックは、ペナルティーマークからのFKにするとか。ヨーロッパでは実際に行わられているようです。

私も、U7&U8はペナルティーエリアの境界から、U9はペナルティーマークからゴールキックをしましょうって、試合前に指導者間で話をしています。(私の地区ではU9の後期から公式戦が開始になるので、公式戦では競技規則通りで実施しますが。)

2015/02/21(土) 22:20:02 | URL | tom3 #JU5/Lso2 [ 編集 ]
こちらの記事のお陰で
先日の4種の試合で、まさにこの記事通りの場面に遭遇しました。土砂降りの雨の中、縦パスに抜けた攻撃選手とキーパーの一対一の場面、キーパーの方が一瞬先にボールをキャッチ。が雨でぬかるんだピッチに攻撃側選手も止まるに止まれず勢い余ってGKに接触。すかさずホイッスルでプレーを停止して、キーパーの様子を伺うも、“大丈夫です”の返答が返ってきたのでプレー再開。と思いきや、さあどうしたものか。この泥沼状態のピッチコンディション。FKで再開しても恐らく数メートルしか前にボールは飛ばず、たちまちピンチになるのは明らかです。とっさにこの記事を思い出しました。ボールをセットしようとするGKからボールをもらい、“ファールはとってないよ。ドロップボールで再開するから、ボールが地面に落ちたら拾い上げていいよ”と促してドロップ。ボールを拾い上げたGKはパントキックでハーフウェイ付近まで蹴り飛ばしました。こちらの記事のお陰で、中々いい処置が出来たと、自己満足の一試合でした。ありがとうございました。
2015/03/03(火) 07:07:53 | URL | 新米三級 #- [ 編集 ]
Re: こちらの記事のお陰で

新米三級 さん、コメントありがとうございます。

> こちらの記事のお陰で、中々いい処置が出来たと、自己満足の一試合でした。ありがとうございました。

記事がお役にたてたようで、非常にうれしく思います。

ただ、この笛の使い方の欠点として、どうしても争点(パントキックの落下点)にやや遅れてしまうこと、争点を串刺しに監視してしまいやすくなってしまうこと、更にパントキックからのカウンター攻撃には「かなり」遅れてしまうこと、などがあります。

それを意識した上で、これからも、GKの状態を確認したり、FW選手に「注意」をしたい場合などにご利用くださいませ。

2015/03/04(水) 08:43:59 | URL | tom3 #JU5/Lso2 [ 編集 ]
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