3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
キーパーチャージという名称の反則は現在の競技規則には存在しない(2015年 J2 第13節 札幌 vs 熊本の試合から)


審判系のブログは、
「にほんブログ村 サッカー審判」
にあります。
にほんブログ村 サッカーブログ サッカー審判へ ← クリックのご協力を。




昨日の更新の最後で予告したお話です。



現在の競技規則に、「キーパーチャージ」という反則は記載されていません。



以前は、自陣ペナルティーエリア内にいるゴールキーパーに対して相手競技者が接触してしまおうものなら、キーパーチャージという理由ですぐにファウルの笛が吹かれていたイメージなのですが、1997年度の改正で、それまでは掲載されていた、「キーパーチャージ」という言葉が、競技規則上から消滅しています。(詳しくは、過去記事 「ゴールキーパーに対する反則」 参照。)



誤解を恐れず、感覚的なものを書くと、

ゴールキーパーに対する接触は、他のフィールドプレーヤーに対して許容されている程度の接触までは認められる(許される)ようになった。ただし、自陣ペナルティーエリア内で唯一ボールを手で扱うことができる特殊な選手であるため、ボールを捕球した直後、あるいは捕球態勢に入って手を前に出した状態でかがんでいたり、パンチングやキャッチのために手を伸ばした状態でジャンプして空中に浮いた状態になっているゴールキーパーに対しての接触などは、他のフィールドプレーヤーに対するものより厳しく罰せられる。

という感じです。



ということを踏まえた上で、下のGIF動画をご覧ください。

J2_2015_05_09_04_003.gif


拡大スロー。

J2_2015_05_09_04_004.gif


ボールは、まだ札幌GK(ク ソンユン選手)の手には完全には収まってはいませんでした。手で完全に捕球した状態になっていたのであれば、GKへのファウルチャージと見なされたと思うのですが。



現在の競技規則は、「競技規則」本文部分と「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン※」部分から成り立っています。(厳密には「日本語版付録」を含めた3部構成)

※このブログ上では長くなるので簡易的に「ガイドライン」とだけ表記しています



この「ガイドライン」のスタイルは2007年度版から用いられており、それ以前は、「競技規則」本文+「競技規則に関する質問と回答※※」部分から成り立っていました。

※※このブログ上では「Q&A」と表記しています



そのQ&Aの最終版である2006年度のQ&Aの第12条のところには、次のように掲載されていました。


競技規則2006/2007 Q&A 第12条 ファウルと不正行為

Q29.ボールにチャレンジしている競技者が、ゴールエリア内にいる相手ゴールキーパーに接触した。これは許されるか?

A29.ボールにチャレンジすることは許されている。そのチャレンジが、不用意に、無謀に、あるいは過剰な力で、ゴールキーパーに飛びかかる、チャージする、あるいはゴールキーパーを押すものである場合に限りその競技者は罰せられる。



現在の競技規則にはこの文章は掲載されていませんが、この考え方は現在も踏襲されています。



今回の熊本の36番(巻選手)のプレーは、ボールへのチャレンジの中で相手GKに接触はしているが、不用意にGKにチャージしたり、不用意にGKを押したりはしていない、という審判団の判断だと思います。



ということで、この審判団の判断に対し、

「キーパーチャージだろうが!どこに目つけとんじゃ!」と言ってしまうと、「現在そのようなルールは存在しませんので、お引き取りください。」と軽くあしらわれてしまいます。(笑)

なので、

「GKに対するファウルチャージもしくはプッシングのファウルじゃないのか!」と言って初めて議論が開始できる状態となります。



ただ、お断りしておきますが、この記事のコメント欄を議論の場にするつもりはございませんので、あしからず。



一応、競技規則の「相手競技者をチャージする」の部分は載せておきますが。

競技規則 ガイドライン 第12条 ファウルと不正行為

相手競技者をチャージする 

チャージングとは、スペースを確保するべく、ボールがプレーできる範囲内で、腕やひじを用いず、身体的接触を用いて挑むことである。 

次の方法で相手競技者をチャージすることは、反則である。
●不用意な方法で
●無謀な方法で
●過剰な力で




にほんブログ村 サッカーブログ サッカー審判へ ← 励みになりますので、クリックのご協力を。



上のGIF動画の元になっている、スカパー!Jリーグ[公式]アカウントの映像はこちら。




2015年 J2 第13節 札幌 vs 熊本 (試合データ)



☆ 関連記事 ☆

「ゴールキーパーに対する反則」

「昔と大きくルールが変わっているところ」

「キーパーチャージという反則はない(清水 vs C大阪 の試合から その2)」

「キーパーチャージという反則は現在存在しない(第92回高校サッカー準々決勝 履正社(大阪) vs 四日市中央工業(三重)の試合から)」



 
にほんブログ村 サッカーブログ サッカー審判へ ← クリックはお済みですよね?




(アディダス)ADIDAS M REFRESH ポロシャツ
adidas (2015-01-28)
売り上げランキング: 10,167



  

☆このブログの上手(?)な使い方

少年団を含むサッカーチームのホームページ管理者の方へ
⇒ブログ右側に「チーム・リンク!!」の欄を作りました。こちらの記事に、申請の方法を掲載させていただきましたので、ぜひどうぞ。 

★競技規則に関する知識を増やしたい方
⇒ブログ右のサイドバーにある「まとめ系記事集」の中にある、各年度ごとの◆競技規則系の過去記事をご覧になると、効率的です。また、米国サッカー協会の Referee Week in Review を元に作成している記事集も、将来2級以上の審判員になることを目指される方にはお薦めです。   

審判グッズをお探しの方   
⇒別館 「サッカーの審判グッズを紹介するページ」 をぜひどうぞご利用ください。 

★私が指導のお手伝いをしている団の保護者の方
⇒ブログ右上のカレンダーの部分を利用してください。私が指導を担当した日をクリックしていただくと、その日の練習内容などが表示されます。練習終了後、できるだけ早く記事をUPするようにしていますが、都合によりUPが深夜になってしまう場合もありますので、ご了承ください。


にほんブログ村 サッカーブログへにほんブログ村 サッカーブログ ジュニアユース・中学サッカーへにほんブログ村 サッカーブログ 少年サッカーへにほんブログ村 サッカーブログ サッカー審判へ
どのバナーでも結構ですので、1日1回のご協力をお願いいたします。


← よろしければこちらのクリックのご協力も。


ブログパーツ
スポンサーサイト

☆ 関連するタグ ☆

コメント
コメント
議論はしません、一つだけ聞かせてください。

もしこの試合の審判を任せられていたならば、このプレーをどうジャッジなされますか?
2015/06/07(日) 15:05:35 | URL | #- [ 編集 ]
Re: タイトルなし
??? さん。

> 議論はしません、一つだけ聞かせてください。
> もしこの試合の審判を任せられていたならば、このプレーをどうジャッジなされますか?

難しいですね。なので、あえて記事中に私の見解は書かなかったんですよねぇ・・・。

許容範囲のチャージングなのか、「不用意レベル」のチャージングなのか、微妙なところだと思います。

その日の私のファウルチャージの基準が「厳しめ」だったら、得点を認めていないと思います。しかし、ファウルチャージの基準が「緩め、甘め」だったなら、得点を認めていると思います。

なので、どちらもありえると思うのが、正直な気持ちです。

ただ、私の場合、ニュートラルな状態を自己分析・自己評価するなら、「手の不正な使用に関してはやや厳しめ」「チャージング系は普通~やや甘め」だと思うので、恐らく得点を認めているんじゃないかなぁ、と思います。




2015/06/08(月) 00:24:00 | URL | tom3 #JU5/Lso2 [ 編集 ]
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://tom3kyu.blog.fc2.com/tb.php/2034-2a0d0759
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック