3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
プレーオン(アドバンテージ)とは
 

 

プレーオン(アドバンテージ)に関するお話を。(いろんな意味で難しいことが多いので、いままで記事にしてこなかったのですが、昨日の記事で予告してしまったので・・・。)

 

まずは競技規則のプレーオン(アドバンテージ)に関する部分を抜粋します。

 

競技規則 第5条 主審

職権と任務

(中略)
●反則をされたチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを続けさせる。しかし、予期したアドバンテージがそのときに実現しなかった場合は、そのもととなった反則を罰する。
(後略)
 

 

競技規則側で「アドバンテージ」という言葉が出てくるのは上記の部分だけです。ガイドライン側ではいくつかの部分で出てきます。まずはアドバンテージ自体を説明している部分から記載します。

 

競技規則 ガイドライン 第5条 主審 

アドバンテージ

主審は、違反または反則のいずれかが起きたときにアドバンテージを適用することができる。

主審は、アドバンテージを適用するのかプレーを停止するのか判断するうえで、次の状況を考慮する。
●反則の重大さ。違反が退場に値する場合、違反直後に得点の機会がない限り、主審はプレーを停止し、競技者を退場させなければならない。
●反則が犯された場所。相手競技者のゴールに近ければ近いほど、アドバンテージはより効果的になる。
●相手競技者のゴールに向かって、素早く、また大きなチャンスとなる攻撃ができる機会にあるか。
●試合の状況(雰囲気)

戻って、そのもととなった反則を罰するのは、アドバンテージ適用後の数秒内に行われなければならない。

警告に値する反則の場合、次のプレーの停止時に警告しなければならない。しかしながら、明白なアドバンテージでない限り、主審はプレーを停止し、ただちに競技者を警告することとする。次の停止時に警告がなされなければ、その後に警告することはできない。


 

日本語版付録の「主審のシグナル」(目次上は、「主審と副審のシグナル」)のところに、西村主審が両手をひろげたポーズをしている写真の解説として、

プレーオン-アドバンテージ

主審が反則を認めたが、アドバンテージを適用する場合は、両手を開いて前方に押し出すことでプレーの続行を指示する。同時にプレーオンあるいはアドバンテージと大きな声でいう。


というように書かれています。

   

先日の記事にも書きましたが、4級審判員の方で特に初心者の方は、アドバンテージを採用することを気にする必要はありません。

 

このことは、競技規則の日本語付録の「審判員の目標と重要項目」のところに書かれています。記事が長くなるので、今回はアドバンテージに関係する部分のみ抽出して書き出しますが、ぜひ各自で全文をご確認ください。

 

審判員の目標と重要項目
2009年6月
JFA審判委員会

近年、サッカーは大きく進化している。(中略) 今回、1級・女子1級審判員だけでなく審判を始めたからプロフェッショナルリーグを担当する審判員まで、現在の審判員にそれぞれの段階に応じた目標と具体的な重点項目を示した。

目標:サッカーの魅力を最大限に引き出すよう、試合環境を整備し、円滑な運営をする

(中略)

●技術
 審判員にとって最も必要な技術を身につけ、磨き、精度を高め、試合で正しく発揮することによって、大目標であるサッカーの魅力を引き出すことが大切である。

 4級審判員:学んだ基本となるレフェリング技術の積極的な実戦、競技規則に沿った運営(競技を止め、処置をし、競技を再開する)、副審の任務と援助の具体的な実戦

 3級審判員:監視すべきことと行うべきことの実戦、主審、副審の基本的なポジショニング、シグナル、カードの出し方、フラグアップの方法等、ノーファウルとファウル、ファウルと懲戒罰の区別、明らかに利益が得られるケースでのアドバンテージの適用、アイコンタクトやボディーランゲージなど主審、副審の意思疎通

(後略)

 

4級審判員の方、特に審判初心者の方は、プレーオン(アドバンテージ)をかけることにとらわれず、まずはファウルをしっかり見極めることから始めましょう。

 

以下は、将来3級以上への昇格を目指す方向けに書いておきます。

  

ファウルの見極めに余裕が出てきたら、ディフェンスファウル(守備側のファウル)が攻撃側のチャンスに繋がりそうな場合にプレーオン(アドバンテージ)をかけてみましょう。 

 

オフェンスファウル(攻撃側のファウル)の場合、プレーオン(アドバンテージ)を適用するよりフリーキックのほうが、守備側チームが陣地を回復できるケースが多いので、アドバンテージの適用ではなくフリーキックを選択しましょう。

 

思ったぼど攻撃側チームの有利にならなかった場合は、(競技規則上の表現では「予期したアドバンテージがその時に実現しなかった場合」は)、ロールバックしてファウルがあった地点からフリーキックで再開し直すことになります。

 

ただ、ペナルティーエリア内でのディフェンスファウル(守備側のファウル)に対してアドバンテージを適用して、最終的にシュートが外れた場合、ロールバックしてPKをやり直すかどうかについては、シュートにどの程度守備側の関与があったのか判断する必要などがあり、非常に難しい判断を迫られる恐れがあります。

 

ですので、ペナルティーエリア内でのディフェンスファウルについては、素直にペナルティーキックを適用したほうが良いケースが多いと思います。(ルーズボールが無人のゴールに向かって進んでいるような場合を除く。) 

 

『ペナルティーエリアのすぐ外側で、フリーキックを採用した場合に直接ゴールを狙える位置』の場合も、笛を吹いてフリーキックにしたほうが良いと思われます。

 

ということで、プレーオン(アドバンテージ)を適用するにあたっては、瞬時にいろいろ高度な判断が要求されます。

   

予期したアドバンテージが実現しなければ、最悪、ロールバックしてファウルのあった場所からフリーキックでやり直しすることができますが、ロールバックできるのは、ファウルが行われてから概ね2~3秒以内です。ロールバックすべきかどうか、こちらも比較的素早い判断が要求されます。

 

それから、3種(中学生)カテゴリー以上の場合はプレーオンを適用することは全く問題ありません。しかし、4種(小学生)カテゴリーの場合は主審が「プレーオーン!」って叫ぶと選手達が「?」となる可能性があります。

 

U-12カテゴリー(小学校6年生)においてはプレーオンが適用できるなら、適用を考えてみましょう。U-11カテゴリー以下の場合は、無理にプレーオンを適用しなくても良いような気がします。(ロールバックする可能性があると思われる場合は、プレーオンを適用せず、フリーキックを選択するという意味です。) 

 

いろいろ書きましたが、プレーオン(アドバンテージ)の適用については、「感覚的な要素」がかなりあると思いますので、将来3級以上への昇格を目指す方は、ご自身で経験を積み重ねて「経験値」を上げていきましょう。

 

それから「声」については、前述の通り「アドバンテージ!」という声で叫んでも良いようですが、「プレーオーーン!」のほうが声がフィールドに響きやすい&言いやすいような気がしますので、私は「プレーオーーン!」と叫んでいます。(たまたまかもしれませんが、「アドバンテージ!」と叫んでいる人を見かけた記憶はないですねぇ・・・。)

  

明日は、プレーオン(アドバンテージ)を適用した場合に注意しなければならないことと、プレーオンを適用してはいけないケースについて、競技規則に書かれていることを中心に確認します。

  

※このアドバンテージに関する内容については、コメント欄にご質問を頂いても満足していただける回答は書けない可能性が高いと思いますので、あらかじめご了承ください。(試合のカテゴリー、プレーの場所、試合の状況などで判断は変わると思いますし、私自身もまだまだ修行中の身ですので・・・。) 

 

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「プレーオン適用時の注意事項」

「プレーオン適用時の警告のタイミング」 

 


 
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