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3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
アジアカップ日本代表戦(2011.01.14)について
 

 

いや~、審判の勉強になるとっても良い試合でした。

 

主審はどの位置で何を見て、どう判断したのだろう、という分析をしてみます。(くれぐれもお断りしておきますが、「誤審だ~!」とか審判団について文句を書いたりするつもりは一切ありません。)

 

まず、後半25分のオフサイドフラッグからゴールキーパー退場までのところについて。

 

日本代表のディフェンス陣の不用意なバックパスのミスがピンチを招き、GKの川島選手がクリアしようとしますが、これもミスキックになりました。

 

当初主審はGKへのバックパスが出た瞬間、次の予想される争点に移動し始めますが、パスが短くGKと攻撃側選手の交錯が予想されたため、180度向きを変えて、きちんと日本側のゴールに戻ってきています。

 

川島選手のキック(結果的にミスキックになった)の行方をしっかり確認していて、そのボールをDF4番(今野選手)が触った(コントロールしようとしたが、相手選手との関係で充分コントロールすることができなかった)と見ていたようです。

 

そのボールがゴール前に転がり、シリアのFWの選手と川島選手が交錯。LIVE映像では、ほぼ同時にボールにアプローチしてEVENにも見えましたが、スローで見ると、川島選手がボールに触れる前にシリアのFWの選手に触れているように見えます。

 

(更に歩が悪いことに、FWの選手の後方からチャージした形にみえるので、ファウルチャージとみられてもおかしくないと思います。)

 

このとき、副審の位置からは川島選手のミスキックしたボールを今野選手が触れたのか、シリアの選手が触れたのか見極めるのは難しいと思いますが、シリアの選手が触れていた場合は、オフサイドポジションにいた19番の選手がボールまたは川島選手に触れた時点※でオフサイドが成立するので、フラグアップ(オフサイド)は妥当で、それほど非難されるものではないと思います。(主審がオフサイドではないと判断すれば、フラグアップを採用しないことができるので。)

 

※川島選手に触れた時点で、「相手競技者に干渉する」ことになります。

 

で、主審のほうに話を戻します。

 

副審はフラグアップ(オフサイド)をあげていますが、主審は川島選手とシリア19番の選手の交錯後、すぐに笛を吹きながら同時にペナルティースポットを指しています。(このとき副審を一瞬だけしか見ていません。)

 

ですので、主審はあくまで今野選手のコントロールミスのボールであるため、オフサイドをとるつもりはまったくなかったようです。

 

ペナルティースポットに到着してレッドカードを出すため右後ろのポケットに手をやりながら副審を見たらフラッグアップ(オフサイド)をしていたので、インカムおよびジェスチャーで「(DFがコントロールし損ねたボールなので)オフサイドじゃねぇから旗下げろ!」と言っています。(言葉は私の想像ですが・・・。)

 

録画していた方は見直していただければと思いますが、主審が笛を吹いた瞬間アナウンサーが「オフサイドフラッグが上がっている~」と叫んでいます。でも主審は笛を吹きながらきちんとペナルティースポットを指しながら、ペナルティースポットまでダッシュしています。

 

あくまで川島選手がシリアの決定的なチャンスを、ファウルして阻止した、という判断ですね。今野選手がボールに触れたのが、しっかり確認できたのだと思います。ジャッジに迷いが見られません。(もし少しでも迷いがあれば、笛のあともう少し副審を確認すると思うのですが、ペナルティースポットに着くまでちらっとしか副審を見ていないようです。)

 

原博実強化担当技術委員長は、ビデオで確認し「明らかな誤審」ということで、アジア連盟(AFC)に文書で抗議するそうですが、「複数のビデオを確認したが、オフサイドを示す映像は見つけられない。従ってアジア連盟は主審の判定を支持する。」という回答になるのでは?

 

と書こうと思っていたら、抗議は試合終了後2時間以内に文書で提出しなければならなかったのを知らなかったそうで・・・。

 

それよりも岡崎選手がもらったPKのほうが問題になるような気がします。ボールとの間に相手選手にきれいに身体を入れられて、行き場所をなくして自ら倒れたようにも見えるのですが・・・。(シリアは抗議文書出してないのかな?)

 

おまけ。

  

後半アディショナルタイムのフリーキックのカード(既定の距離の違反)の部分、検索して調べている方が多いようですが、岡崎選手がボールに足を乗せていますが、乗せたままで蹴っていないので、インプレーになっておらず、あのカード(2枚目)は妥当だと思います。

 

ボールを叩きつけて審判への異議ということでイエローカードが出ているので、あのシーンは笛での再開になる場面でした。

 

本田選手から壁が前に動いたというアピールがあり、壁の選手を牽制する目的で短い笛を吹いたあとすぐ、主審はキックを開始してよいという笛を吹いているような感じです。

 

このとき岡崎選手がボールに足を乗せたので、壁の選手が前に出てしまいました。でもインプレーになる条件は、ボールが蹴られた瞬間なので、まだインプレーになっていないですね。これ、岡崎選手が狙ってやったのかな???

 

 

今回の件は、いろんなところでしばらく話題になるのでしょうね、きっと。

 

 

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コメント
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No title
現在とある都道府県の3級レフリースクール生です。

先日インストラクターが言っておられた、主審の良い位置、角度の話が頭に浮かぶ試合でした。
2011/01/15(土) 13:47:08 | URL | koto #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
kotoさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
 
3級レフェリースクール生とのこと。昇格されるよう、お祈りしています。頑張ってください!!!
 
2011/01/15(土) 16:50:06 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
こんばんは
いつも楽しく拝見させていただいております。

試合終盤の岡崎選手の足裏でボールに触れた件ですが、
競技規則の「蹴られて」の意味が審判員の中で話題になります。
今回の岡崎選手は足裏で若干前に転がして元の位置に戻しているのです。
蹴るとは次の6箇所でボールを動かしたことを指すと思うのです。
①つま先②踵③足裏④膝⑤脛⑥腿
岡崎選手は③の足裏でボールを蹴った(動かした)のでシリアの選手はインプレーと判断(私もそのように判断しました)したのだと思います。

どのように思われますか?
2011/01/17(月) 21:56:15 | URL | 体幹トレ #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
体幹トレさん、こんばんは。はじめまして。コメントありがとうございます。
 
 
岡崎選手がボールに足を乗せているシーンについてですが、リプレイ映像では確かに足を乗せた瞬間ボールが微妙に動いています。
 
ただ、岡崎選手がボールに足を乗せたタイミングは、主審の再開OKという笛が鳴る前です。(リプレイ映像では音声がないのですが、LIVE側の映像で確認することができます。)
 
ですので、このタイミングで壁側の選手が前方に飛び出すことはできません。よって、主審は「既定の距離を守らない」という違反のイエローカードを提示したのではないのかなぁ、と考えます。(「反スポーツ的行為」という理由の可能性もありますが・・・。)
 
では、もし岡崎選手のこの動作が主審が笛を吹いたあとだったら、ということで考えてみますが、私なら岡崎選手の足がボールから離れるまでインプレーではないと判断します。
 
理由は、競技規則 ガイドライン 第13条 フリーキックの「進め方」のところで、
 
「ボールは、けられて動いたところでインプレーとなる。」という文章に続いて、 
「フリーキックは、片足で、または両足で同時に持ち上げる方法でも行うことができる。」という文章があります。
 
この2つの文章から、「ける」の定義が「足からボールが離れる」と同意であるような気がするからです。(ボールを足で持ち上げても、ボールに2度触れたことにならないので、ボールが最初に足から離れる瞬間までが、インプレーの動作。)
 
その次の文章で、フリーキック時の反スポーツ的フェイントはNGという記述がありますが、スローのリプレイ映像ではボールはすごく動いているように見えますが、LIVE映像を見る限り私にはボールに足を乗せた際に動く許容範囲の動きのように思えます。
 
そうなってくると、フリーキックの再開時にボールに足を乗せられるのかどうか、というところも問題になってきますが、この足を乗せた状態から再開する方法は、間接FK時にたまに見られます。
 
間接FKも直接FKも競技規則上は、直接ゴールに入った場合得点が認められるか認められないかという違いがあるだけの「フリーキック」なので、間接FK時は再開時に足をおいておくのはOKだけど、直接FK時はNGというようなことはないと思われます。
 
というのが、あくまでインストラクター資格をもっていない、単なる3級審判員である私の見解なのですが、いかがでしょう?
 
 
2011/01/18(火) 00:03:08 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
TOM3さん
レスありがとうございます。

ビデオを再度確認したところ確かに笛の前に岡崎選手はボールに触れていましたね。あのようなシーンでは主審はボールに向かって突進した選手を見ていたならばすぐさまホイッスルを吹いて突進を止めるべきでしたが、あの時の主審にはその余裕すらなかったのかと。
今回の岡崎選手のボールの扱いは「蹴られる」ではなく「触れる」という表現が正しいのでしょうね。
ボールが足から離れた時というイメージを持ってこれからのジャッジに役立てたいと思います。

大変参考になるコメントを頂きましてありがとうございました。
2011/01/19(水) 21:18:48 | URL | 体感トレ #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
ボールを叩きつけた選手にカードを出す際も、選手を「こっちに来い!」と呼びつけて「イエローカード」を提示して審判の威厳をみせるべきでしたが、結局カードを出されないように逃げる選手を追いまわしてのカード提示になっていますしね。
 
あくまで想像ですが、主審は川島選手を退場させたあたりから少しテンパった状態になっていたのかもしれませんね。
 
私はまだ1発レッドを提示した経験がありませんが、もし出した後、平常心でレフェリングできるのかなぁ・・・。(頭の中で、イメージトレーニングしておこうっと。)
 
2011/01/20(木) 00:43:14 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
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