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3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
プレーの再開を遅らせる(遅延行為)とは
 

 

昨日の記事で、相手チームのフリーキックをクイックでさせないためにボールを蹴った選手に対し、遅延行為としてイエローカードを提示した、ということを記事にしました。

 

今日は、遅延行為関係のところを競技規則で確認しておきます。

 

競技規則 第12条 ファウルと不正行為

警告となる反則

競技者は、次の7項目の反則を犯した場合、警告され、イエローカードを提示される。

(中略)
●プレーの再開を遅らせる 
(中略)

交代要員または交代して退いた競技者は、次の3項目の反則を犯した場合、警告される。

(中略)
●プレーの再開を遅らせる

 

試合に関係するすべての競技者が遅延行為の対象になります。このプレーの再開を遅らせる行為の具体的な内容がガイドライン側に記載されています。

 

競技規則 ガイドライン 第12条 ファウルと不正行為

プレーの再開を遅らせる

主審は、次のような策略でプレーの再開を遅らせる競技者を警告しなければならない。
●主審にやり直しを命じさせる目的だけで、間違った場所からフリーキックを行う。
●スローインを行おうとしたが急に味方競技者の1人にスローインを任せる。
●主審がプレーを停止したのちボールを遠くへける、またボールを手で持ち去る。
●スローインまたはフリーキックを行うことを過度に遅らせる。
●交代が行われるとき、フィールドから離れることを過度に遅らせる。
●主審がプレーを停止後、意図的にボールに触れて対立を引き起こす。


 

これから審判活動を開始される方や、4級審判員になって間もない方のために少し解説しておきます。

 

考えるポイントというか大前提として、そのチームのその試合の得点状況(勝っている状況、または引き分けでも次のステージ/リーグに進出が確定するなど)かどうか、試合のどの局面(試合の序盤/終盤)で行われたプレーなのかということをも考慮する必要があります。

 

以下に、私なりの解説を入れますが、あくまで「そのような場合は遅延行為としてイエローカードの提示を検討したほうがいいかも。」という程度で、必ずイエローカードを提示しなければならない訳ではありませんので、ご注意ください。

 

●主審にやり直しを命じさせる目的だけで、間違った場所からフリーキックを行う。

 

あくまで、「やり直しになることを狙って」全く違う場所から、ワザとフリーキックを行った場合です。スローインでも同じことが言えます。明らかに違う場所から「やり直しになることを狙って」スローインしても遅延行為になります。 

 

●スローインを行おうとしたが急に味方競技者の1人にスローインを任せる。

 

アウトオブプレーになった場所の近くにいた選手がボールを拾い、スローインする素振を見せずにスローインが得意な選手に手渡す程度なら、全く問題がありません。 

 

この文意は、「いったんスローインを行う動作に入り、ボールを頭上で保持してスローするフェイントなどをしていた選手が、『やっぱや~めた』という感じで、他の選手にスローアーとしての役割を譲り、明らかに試合の再開を遅延させた場合です。

 

コーナーキック、ゴールキック、フリーキックなどの場合もありえます。キックをするために助走を開始したが蹴り入れる場所が見つからずに、いったん助走を中断する程度なら構いませんが、いったん助走を中断し、キッカーとしての役割を他の選手に譲った場合は、遅延行為の対象として検討すべきだと思います。 

 

●主審がプレーを停止したのちボールを遠くへける、またボールを手で持ち去る。

 

今回私がイエローカードを提示した理由ですね。ファウルした側のチームの選手が、相手チームに(クイックで)スタートさせないための悪質な行為です。

 

主審がプレーを停止した場合に限らず、自分たちのスローインだと思ってボールを拾ってきたら、主審が「相手チームのスローイン」であるという判断をしたので、相手チームの選手にボールを手渡したりその場にボールを置くという動作ではなく、相手チームの選手がいない方向にワザとボールを投げたりした場合も、遅延行為の対象とすべきだと思います。

 

●スローインまたはフリーキックを行うことを過度に遅らせる。

 

いままでの文章は、比較的イメージしやすい文章でしたが、いきなり「曖昧な」表現の文章になっています。

 

スローアーやキッカーがプレーを再開せず、時間を浪費する目的で「靴ひもを結び直す」ような行動をとると、過度に遅らせたことになります。 

 

ただ、いきなりイエローカードの対象にするのではなく、まずは主審が声掛けして速やかな再開を促すようにすべきだと個人的には思います。 

 

●交代が行われるとき、フィールドから離れることを過度に遅らせる。

 

これも、もし交代して退く選手が、ゆっくりフィールドから出るような素振りであれば、主審、副審、四審が、声をかけて急がせれば回避できるカードです。(もちろん声をかけたにも関わらず急ぐ素振を見せないようであればカードですが・・・。) 

 

●主審がプレーを停止後、意図的にボールに触れて対立を引き起こす。

 

ボールを蹴ったり、持ち去ったりしなくても、相手にスタートさせないようにすれば、必ず対立が起きるので、これも遅延行為としてイエローカードの対象ですね。

 

あとは、ゴール(得点時)に、守備側と攻撃側の選手がボールを奪いあう場合があります。

 

通常(?)は失点したチームの選手が、点を取り返そうと急いでボールをセンターサークルに戻しますが、負けているチームが得点した場合、早く試合を再開して追いついたり逆転を目指すため、ゴールの直後にボールをセンターサークルに戻そうとすることもあります。

 

このとき、失点したものの勝っているチームは、時間をかけてボールをセンターサークルに戻したいので、稀にボールの奪いあいになります。基本的には、ゴールのあと先にボールに触れた選手にボールをセンターサークルに戻す権利があります。よって、あとからボールを触りに行って対立を引き起こした選手がイエローカードの対象となります。

 

たとえアウトオブプレーであっても試合中、主審はボールの動きに常に注意をしていなければならない、ということなんですよねぇ~。(もっといえば、ハーフタイム中も必ずボールは主審の「管理下」になければなりません。)

 

審判担当時は、常に「ボールの在りかと動き」を管理しましょう!

 

(2011.01.14 追記。

遅延行為に対する罰則は、「警告」のみです。そのまま「警告」前と同じ状況になります。(スローインやフリーキックの権利が相手チームに移るようなことはありません。)



 
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コメント
コメント
No title
いつも、大変参考にさせて頂いています。
少々、稚拙な質問で恐縮ですが、
プレーの遅延の件、
いろいろな遅延によってイエローカードの対象になった
場合、それぞれ、どの場所から相手に「何が」与えられるのでしょうか?

それから、以前から疑問に思っていることで、
遅延の件とは、まったく関係ないのですが、

「主審の笛」は左右どちらの手で持つのでしょうか?
(首から下げている場合は一応、除く)

ちなみに、私は、左手で持っていたのですが、
まわりが右手なので、右手に持ち替えました。
でも、左手の方が、なんとなくしっくりくるのです。
聞くに聞けないとは、こんな疑問でしょうか。
よろしくお願いします。
2011/01/14(金) 19:35:15 | URL | 4級おやじ審判 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
4級おやじ審判さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
 
ご質問の遅延行為の罰則は、「警告(イエローカード)」のみです。「時間稼ぎはダメですよ~、早く再開しなさい!」ということですね。
 
「警告」が充分な罰則なので、それ以上の罰則はないです。「警告」したにもかかわらず、まだ遅延行為を繰り返すようであれば、2回目の「警告」をして、累積による「退場」という罰則もありえますが・・・。
 
競技規則には「警告される」としか書かれていないので、本当に「警告だけ」です。ご安心(?)を。(記事本文に「警告」だけ、という記述をいれておきますね。)
 
 
続いて、「笛の持ち手」について。
 
結論から書きますと、競技規則では規定されていないので、どちらの手で持っていても問題ありません。
 
私も左手派です。ただ、左手の場合、キックオフ時、フリーキック(ペナルティーキック)時などは、笛を吹きながら左方向を指すことになるので、少し不便です。
 
詳しくは、2010年9月17日付けの記事「主審時の持ち物 パート9 (笛用ホルダー)」のコメント欄にも書いてありますので、そちらもご覧になってみてくださいませ。
 
ブログの右側に配置している「まとめ系記事集→◆ 主審の持ち物に関するこのブログ内の記事を集めた記事」の中のリンクからその記事にアクセスできます。
 
 
もしまた疑問などがありましたら、いつでもどうぞ。(ただし、私の解る範囲でお答えさせていただきますが・・・。)
 
 
 
2011/01/14(金) 23:17:34 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
早々のご回答、ありがとうございます。

サッカーの競技規定やルールは、本文の読解力も
要求されるのですね。

笛の件は、競技のスタートの仕方に関係しているわけですね。スタンドに向かって右にKOの場合はOKですが、
左にKOする場合は、笛を咥える、後は副審との対面を
考えると、確かに右笛の方が、左手が順方向になりますね。
ベテランの方々に、「主審と副審が対面するポジション」を意識して主審するようにと指導される意味が、笛の持ち方にも影響している訳ですね。
非常に単純な事柄も、奥が深いと考えさせられました。

ご指南ありがとうございます。
2011/01/17(月) 00:21:41 | URL | 4級おやじ審判 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
4級おやじ審判さん、こんばんは。
 
読解力が必要といえば、必要ですね。さらっと読み進めることは簡単なのですが、実際に「経験」することで「理解」が深まることがたくさんあります。
 
4級おやじ審判さんも、たくさんの審判経験をなさることで競技規則をより深く理解されて、選手たちのために、試合のなかでよりよいレフェリングをしてあげてください。
 
私自身も頑張っていきたいと思います。
 
 
余談ですが、キックオフ時の主審の立ち位置は、「キックオフするチームの左後ろ」が原則ですので、手は原則として左手で指すことになりますよ~。
 
詳しくは、2010年9月23日付の「キックオフ時の主審の立ち位置」という記事に書いてありますので、こちらもご確認ください。
 
 
直アドレスを載せておきます。
http://tom3.blog.ocn.ne.jp/blog/2010/09/post_61b4.html
です。
 
2011/01/17(月) 23:20:11 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
色々とご指南、ありがとうございます。

KOの立ち位置など、あの絵柄を読み解く能力なんですね。
まいりました。
恥の書き捨て覚悟で、KOの立ち位置と同様の、
審判の諸作を、教えて頂けませんか?

おそらく、私レベルの多くの4級審判は、こう言う内容の
疑問を多く抱えているような気がします。過去の記述の
中に多くあると思われますが、お時間の許す限り、オフサイドの解説のように、まとめて頂けると助かります。
今後とも、よろしくお願いします。
2011/01/18(火) 23:55:02 | URL | 4級おやじ審判 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
主審関係のインプレー中およびアウトオブプレーの立ち位置の説明については、2010年10月6日と7日に記事にしています。
 
とりいそぎ、バックナンバーの2010年10月のところをクリックしてご覧いただければ、と思います。
 
また、近日中に競技規則系の過去記事のまとめ(2010年4Q分)もUPする予定ですので、そちらもご覧ください。
 
更に、もう少し先になると思いますが、副審系の立ち位置についての解説をする記事を書くつもりです。首を長~くしてお待ちくださいね。

ただ、4級おやじ審判さんも、暇を見つけてはご自分の手で競技規則を開いて読む、という努力もお忘れなく。
 
あ、それからご存じなければ、ということで書いておきますが、ネット検索時に、キーワードを入力する際、
「 "3級審判員の悩める日々" "相手競技者を抑える" 」というように、ダブルコーテーションマーク(引用符)でこのブログ名とキーワードをそれぞれ括ってあげると、余計なページは検索にひっからずに、このブログの中の該当する記事だけがヒットしますので、その方法をご紹介しておきます。
 
なお、OCNのブログページは、YahooよりもGoogleのほうが、ヒットしやすいようです。
 
2011/01/20(木) 00:23:19 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
4級おやじ審判です。
ご丁寧な、お返事ありがとうございます。
競技規定は、常備していますが、読解力がまだまだですね。
TOM3さんのような、ブログに助けられ、試合で実体験を繰り返す、そして反省。
それをどれだけ、こなすかだけですね。

30日に、公式戦(区大会)の主審、副審が各1本、
どんな出来事でも、体得できれば良いなと思っています。
それから、自分が審判するようになってから、
Jリーグ観戦や海外の試合TV等、見る視点が大きく変わりました。選手を追う視線から、審判を追う視線に変わってきました。

これからも、参考にさせて下さい。
コメントも投票も任せ下さい。
ありがとうございます。
2011/01/21(金) 01:14:45 | URL | 4級おやじ審判 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
4級おやじ審判さんがおっしゃる通り、「反省」することがその人のレフェリング技術をUPさせる最大の方法だと私も思います。(ですので、このブログを書き始めたんです。)
 
 
数多くの審判を経験して、しっかり反省する。インストラクターや上級審判の方にコメントを頂けると、なお良いと思いますよ。
 
もし、インストラクターや上級の審判を見かけたら、とっつかまえて試合後にコメントをもらえないかどうかを、ダメもとで交渉してみるのも良いかも知れません。
 
ぜひ一緒に頑張っていきましょう。
 
 
 
2011/01/21(金) 22:20:09 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
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