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3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
オフサイドを触るまで待つ理由
 

 

オフサイドの解説をしたときに、「原則触るまで待て」という表現を何回も使いました。原則とならない場合にについては、「ゴールキーパーと交錯する恐れのある場合と、オフサイドポジションにいた選手以外のオンサイドポジションにいた2列目以降の選手の飛び出しが明らかにない場合」というようなことも書きました。

 

さて、なぜ触るまで待つことが重要なのでしょうか。

 

現在のオフサイドのルールでは、オフサイドポジションに居ること自体は反則ではなく、オフサイドポジションに居た選手が味方選手からボールを受け取って初めて、オフサイドの反則が成立となります。

 

次の映像をみてください。(この映像を見ると、「触るまで待て」という理由がよくわかっていただけると思います。)※埋め込みがリクエストにより無効になっています、というメッセージが出ますが、「YouTube で見る」をクリックすれば、映像が再生されます。(2011.01.28 追記) (← 2014.08.15現在、映像は非公開になっている様子です。)



YouTube: US Soccer Referee Position Paper: May 4, 2007



 

映像から判断すると、副審および主審は、オフサイドの反則をとっていますね。しかし、最後にボールを触っていた攻撃側選手は、その前に味方選手がパスを出した瞬間、オフサイドポジションではなく、2列目で、しかも「オンサイド」にいましたよね。(そのことがよくわかる角度からのリプレイ映像が最後に出ています。)

 

オフサイドポジションにいた選手は、ボールを追ってはいましたが、ボールに触れていた訳ではありませんでしたし、相手競技者のプレーにも干渉しているとは言い切れませんから、厳密にはオフサイドは成立していないと判断できます。

 

ですから、これは明らかに審判団のミスですね。攻撃側チームの正当で決定的なチャンスを主審と副審が潰してしまった格好になっています。

 

ちょっと主審を弁護してあげるなら、不幸にも主審の視野には、2列目の選手が完全にDFの選手の裏に入って見えなかったのだろうということと、副審の(オフサイドの見極めが早すぎてあげてしまった)フラグアップが見えてしまったという2つの偶然が重なったのでしょう。

 

しかし、副審も主審もオフサイドポジションにいた選手が触るまでフラグアップしたり、笛を吹くのを待つ余裕があれば、この誤審は避けられたと思います。

 

だから、「触るまで待つ」必要がある訳ですね。

 



このブログを読んでくださっている方が審判される際も、このようなミスをしないよう、「落ち着いて」レフェリングしましょう!! (もちろん、私自身もですが。)

 

もし、副審がオフサイドのフラグアップをしても、主審である自分が「絶対にオフサイドではない」という確信がある場合は、副審のフラグアップをキャンセルしましょう。

 

副審のフラグアップをキャンセルする方法は、試合前の打ち合わせであらかじめ取り決めをしておくことが大切です。(副審にフラグを下げてもらうために主審がどのような合図を送るのかということを決めておきます。)

 

それから余談ですが、もし笛を吹いてしまってから、その笛が「明らかに間違いだった」ことに気付いた場合は、どうすれば良いかご存知ですか?

 

答えは、「ドロップボール」で再開です。そのことについては、過去記事「ゴールエリア内でドロップボールすることになったら・・・。」に少し書きましたので、そちらも参照ください。

 

ま、プロの試合で主審の笛の誤りによる「ドロップボール」なんてしようものなら、スタジアムの観客から相当のブーイングを浴びることになるでしょうけど・・・。

  

なお、この映像に関する米国サッカー協会の見解は、、「REFEREES」の「LOWS OF THE GAME」の「Position Papers」の「O」の見出しのところにある Offside - Classic Offside Scenario 05/04/07 をクリックして開かれるPDFファイルに記述されています。

 

Position Papers の直リンクは、

http://www.ussoccer.com/Referees/Laws-of-the-Game/Position-Papers.aspx 

です。詳しくはこちらのPDFファイルをご確認ください。(2014.08.15現在、リンクが切れているようです。) 

 

ちなみに、1994年以前は、オフサイドポジションにいる選手のほうにボールが出た時点で、オフサイドの反則が確定となっていたのですが、1994年以降はオフサイドの適用範囲が狭くなったようです。(更にルールが変化して、現在の形になったようです。)

 

そこから、古典的なオフサイドということで、見出しが「Classic Offside Scenario」となっているのか、それとも 「重要な」という意味で「Classic」が使われているのかは、生粋の日本人の私にはわかりかねます。(PDFファイルを読む限り、後者のような気がしますが・・・。)

 

少年サッカーで活躍する「お父さん」審判の中には、若い頃サッカーをしていた人が、変更された現在のオフサイドルールをあまり勉強されないまま、(ご自分がやっていた頃のルールのまま)レフェリング(副審)されているのでは?、と思われる方を時々見かけますね。

 

そんな方が、このブログを読んでくださって、少しでも減ってくれればと思います。  

 

(オフサイドに関するこのブログ内の記事を集めた記事を作成しました。こちら。2010.09.29 追記。) 

 

☆ 関連記事  ☆   ※印はサンプル映像があります

「オフサイド(あくまで審判初心者の方むけの解説です)」

「一見オフサイドに見えて、オフサイドではない例」 ※

「オフサイドの例外」

「オフサイドフラッグは必ず右手で上げなければならない」

「ゴールキーパーのパントキックは、オフサイドの対象です」

「オフサイドの適用に関する新たな指示(2005年改正)」という通達」

「◆ オフサイドに関するこのブログ内の記事を集めた記事」

 
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コメント
コメント
No title
<相手競技者に干渉する>
ということでのオフサイトの適用は考えられませんか?
オフサイドポジションにいた攻撃側選手が、しぐさや動き(この場合はゴールに向かって走ること)でDF(相手競技者)を惑わしているようにも思えます。

実際私がARをやるときは触る(プレーに干渉する)までフラッグアップを待ちますが。。。

オフサイドを考えるときいつもこの点(しぐさや動きで相手競技者を惑わす)でスッキリしません。

ご意見を伺えればと思います。
よろしくお願い致します。
2012/02/18(土) 01:13:11 | URL | siroki #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
どこかの記事に書いた記憶があるのですが、現在は「相手競技者に干渉する」≒「相手競技者との接触」というのが一般的な考え方のようです。
 
もちろん、ゴールキーパーの視野を遮ってボールを見えなくした場合は「相手競技者への干渉」に含まれますが。
 
 
2012/02/18(土) 01:31:21 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
なるほど、「接触」ですか。
スッキリしました。ありがとうございます。
2012/02/18(土) 02:39:25 | URL | siroki #79D/WHSg [ 編集 ]
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