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3級審判員の悩める日々
とあるサッカースポーツ少年団の指導者で、かつサッカー3級審判員である私のサッカー三昧な日々
キリンチャレンジカップ(2012.02.24 日本代表 vs アイスランド代表)の試合から (その3)
 

  

「キリンチャレンジカップ(2012.02.24 日本代表 vs アイスランド代表)の試合において、審判ネタとしては

1)大久保選手に出たイエローカード(反スポ)

2)クイックスタート時のいざこざ

3)ソルバルドソン選手に出たイエローカード(繰り返し)

4)ソルステインソン選手のハンドスプリングからのスローイン

5)槙野選手に出たイエローカード(反スポ)

といったところでしょうか。」

と書いて、1)と5)は一昨日の記事で、4)は昨日の記事で解説をしました。

 

今日は2)について。

 

32分に増田選手(17番)の不必要な位置にあった手にボールが当たったとして、ハンドリングの反則になり、そのリスタートのところでちょっとしたいざこざが発生しました。

 

ソーラン・インギ゙・バルディマルソン選手がクイックスタートしようとした際、守備的なポジションに移動しようとしている藤本選手(10番)が通りかかったため、ボールを蹴れずに足を蹴って主審に「クイックスタートの邪魔をされた」とアピールしたシーンについて。

 

基本的には、 

競技規則 ガイドライン 第13条 フリーキック

距離

(中略)
競技者がフリーキックを素早く行おうとしたところ、ボールの近くにいた相手競技者が意図的にキックを妨害した場合、主審はプレーの再開を遅らせたことでその相手競技者を警告しなければならない。
(後略)


 

という規定があるので、フリーキックを行なわないチームの競技者は、速やかにボールから離れなければなりません。

 

とはいうものの、ソーラン・インギ・バルディマルソン選手もきちんとボールを停止させていない状態でキックを行なおうとしているので、明らかに藤本選手にイエローカードを喰らわせてやろう、という意図がありました。

 

じゃぁ、藤本選手に全く非がないかというと、藤本選手も「自然に通りかかったフリをしてクイックスタートの邪魔になればいいかなぁ~」と感じられるような動きで守備的なポジションに移動をしています。

 

クリストファー・ビース主審もその辺りは理解していて、藤本選手を警告するつもりはなく、「相手チームのフリーキックの場合は、速やかにボールから離れましょう。」というような「注意」で済ませています。(あくまで推測ですが。)

 

ボール付近にいなかった選手がわざわざボールに寄ってきた場合は、遅延行為もしくはフリーキック時の既定の距離を守らなかったという理由でイエローカードの対象になりますが、今回のように「のんびり離れようとしていた」ような場合は、警告の対象にしないことが多いです。

 

のんびり離れようとしつつ、クイックスタートするキッカーのキックを妨害したり、蹴られたボールを既定の距離離れきっていないところで意図的に足を出してボールに触れようとした場合は、警告の対象となりますが、のんびり離れようとしている身体に蹴られたボールがたまたま当たったような場合は、警告の対象にはならず、そのままプレーは続行となります。

 

このことは、先ほど(中略)と書いたところに書かれています。

 

競技規則 ガイドライン 第13条 フリーキック

距離

競技者がフリーキックを素早く行って、ボールから9.15ⅿ(10ヤード)離れていない相手競技者がキックを妨害することなく、ボールをインターセプトした場合、主審はプレーを続けさせなければならない。

(後略)


 

逆に、まだじゅうぶんに離れ切っていない相手選手めがけてワザと思いっきりボールを蹴ってフリーキックを行なった場合は、キッカーのほうが警告や退場となる場合があります。

 

競技規則 ガイドライン 第13条 フリーキック

進め方

(中略)
競技者がフリーキックを正しく行い、不用意でも、無謀でも、また過剰な力を用いることなく、意図的にボールを相手に当てて、はね返ったボールを自分のものとした場合、主審はプレーを続けさせなければならない。 
(後略)

 

この文章を逆説的に読むと、

「競技者がフリーキックを行なう際、再開場所から離れようとしている相手に、無謀にあるいは過剰な力を用いて意図的にボールを当てた場合、主審はキッカーを警告・または退場させ、守備側チームのフリーキックで試合を再開さなければならない。」

ということになると思います。

 

フリーキックは基本的に直接フリーキックになると思います。(ガイドライン 第12条 ファウルと不正行為の「物(またはボール)を投げる反則」に準じると思われるため。)

 

4種ではこのようなプレーはまず「ない」と思いますが、3種以上の試合を担当する場合は、「こういうこともあり得る」と想定し、主審は常にボールから目を離さないことが肝要です。

 

フリーキックのセレモニー関係(壁の操作)などについては、過去記事 「フリーキック時の壁の操作 (その2)」 の記事に詳しく書いているつもりです。まだ読んでいないという方は、ぜひご覧ください。

 

記事が長くなってしまったので、

3)ソルバルドソン選手に出たイエローカード(繰り返し)

については明日の更新ということで。

 
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☆ 関連記事 ☆

「フリーキック時の壁の操作 (その2)」
 

 
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No title
はじめまして。陰ながらいつも更新を楽しみにしている者です。私自身の今後の審判活動または皆様方の審判活動にプラスになるのではないかと思い、勝手ではありますがハンドスプリングスローの件で私の見解をコメントさせて下さい。
「2006 競技規則に関する質問と回答」125ページの7項を見る限り、スローインは座った状態で行うことは認められていません。先日の代表戦でのハンドスプリングスローを観ると、回転が終わりボールを投げ入れる動作に入ったとき、または投げ入れられる瞬間、尻部は地面に接地してはいないものの、座った状態にあると思われます。
よって、ファウルスローであると解釈すべきではないかと思います。
私の見解はいかがなものでしょうか?
2012/02/29(水) 13:47:06 | URL | ha #79D/WHSg [ 編集 ]
No title
 
 
ha さん、はじめまして&コメントありがとうございます。
 
確かに、2006のQ&Aに、
「Q.競技者がひざまずいて、あるいは座ってスローインを行うことは認められるか?」
「A.認められない。競技規則にある進め方を正しく行っている場合のみスローインは認められる。」
とありますね。
 
そこで、FIFA の原文をあたってみました。
 
「Q.Is a player allowed to take a throw-in kneeling or sitting down?」
「A.No. A throw-in is only permitted if the correct procedures in the Laws of the Game are followed.」
 
となっています。
 
FIFAというか英語の sit down がどういう状態のことを指すのかが問題になると思います。(この場合の日本語版の訳語はあくまで参考程度に考えたほうが良いですね。)
 
私は英語があまり堪能ではないのでなんとも言えないのですが、ランダムハウス英和大辞典によると
「sit down」 に「しりもちをつく」という意味があるようです。
 
FIFAは「kneeling or sitting down 」を「ひざまづいたりしりもちをつきながら」という意味で使っているような気がします。
 
今回のハンドスプリングスローは、しりもちはついておらずしゃがんだ状態なので、OKのような気がしています。
 
FIFAや日本サッカー協会審判部の公式見解が出ないかどうか、しばらく様子を見ておこうと思います。
 
2012/02/29(水) 18:00:52 | URL | TOM3 #79D/WHSg [ 編集 ]
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